鎌倉を目指したのは、一枚のハガキから。
10月末の東伊豆旅行の帰りに立ち寄ろうと企画していたものの、前日に突如発生した台風直撃により泣く泣く断念。
今回は、付合ってもらった母の強烈晴れ女パワーのおかげで、抜けるような青空の日に、江の電に乗って出かけました。
江の電のボックスシートから見た海は、夏のようにキラキラして、サーファーたちが羨ましく思えるほど。
紅葉も見頃を過ぎて、平日だし静かだろうと思ったら、お天気に誘われて通りもお寺もお宮も人でいっぱい。
修学旅行生や(私も遠足に来たことが...、懐かしい)、外国人観光客で賑やかでした。
阿弥陀さまに観音さま、お地蔵さま。。行く先々の神様仏様に、わずかなお賽銭や祈願ローソクに寄せて手を合わす。
今年一年、無事に過ごせてありがとうございます。来年も皆が元気で楽しく過ごせますように。
八幡宮では初詣に向けた普請も始まっていて、年の瀬らしい雰囲気。
それでもまだ境内にはモミジやイチョウもところどころ残っていて。
今年の紅葉はさぞかしきれいだったのだろうな。
北軽井沢とは季節が2ヶ月くらいずれていて、クラリとする。
お昼に立ち寄ろうとした『なると屋+典座』は、開店早々行列ができていてびっくり。時間も限られていたのでまた別の機会に。
鎌倉宮に向かう途中、通り過ぎてしまいそうな住宅の1階に、ひそかに目指していた『
ファイブフロムザグラウンド』を発見。
錆びた釘や針金でできた雑貨や靴の木型や触ったら崩れ落ちそうな古い洋書など。
むくむくと血が騒ぐ私の横で、母は「へえ、こんなものがねえ、こんなの昔のおうちに邪魔になってあったけどねえ、こういうのが好きなのはパパの血だねえ」と感心ともわかりかねるとも取れるため息をついていた。
今建てている小屋用に古いスイッチが欲しかったので、奥から出してもらってパチパチと確かめて一個だけ選んだ。(昔のスイッチはまるっこいフォルムがかわいい。)
鎌倉も間違って彷徨いこんでしまったような小径に時間がとまったような素敵なお店がちらほらある。また行きたいと思ってもたどり着けるか分からないような所に。そんな具合がいい。
静かなほう、ひなびたほうを選んで、歩く。
母と別れて最後にお馴染みの『カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ』へ。
冒頭のハガキは、このお店で今年もクリスマスのディスプレイをてがけました、という、鎌倉在住アーティストKさんからのお知らせ。
今年のテーマは「christmas and butterflies」。
店内の天井のいたるところからカラフルな薄い紙を切り抜いたちょうちょたちが下がって、空気が揺れるたびに一緒にふわふわと揺れる。
ひらひら舞うちょうちょの下のお客さんたちの顔は、よけいに楽しそうに映る。
天井を見上げてはしゃぐ子供を見て、マスターのHさんも楽しそうに笑っていた。
何百万個のイルミネーションもいいけれど、もっと素朴であったかくて、クリスマスの原点ぽい。
そんなKさんの目線が、あらためて好きだなーと思った。
お忙しいのに鎌倉情報をいろいろと教えて下さったKさんにお手紙を書き、スタッフの方に言付けて、珈琲豆と永井宏さんの詩の本を買う。
頭のなかで「Borboleta(ちょうちょ)」という名のクリスマスソングがずっと流れていた。
お近くの方はぜひ「ディモンシュ」まで。
■christmas and butterflies
~merry christmas from cafe vivement dimanche + ccinatsu koyama~
12月24日まで。