朝、外の温度計はマイナス20℃をふりきっていた。
今の温度計では20℃以下が計れない。かなりいっていたと思う。
室内も氷点下。窓という窓の内側にびっしり霜がついている。
お湯が出ない。電熱線の熱ではカバーできず。
洗面所の歯磨きコップがシンクにはりついて取れない。
もちあげようと掴んだ手までくっついた。
タオルがこん棒状になっていた。さすがにバナナは打てないまでも。
食器用スポンジならバナナが打てそうだ。
万事かたちあるものが冷たい氷のようで、触りたくない。
パジャマから着替える瞬間、息をとめる。
すべての着るものを「早着替え競争」のように順番に並べて、秒殺でやってしまわないと死にそうになる。うぉーと奇声が出る。
ウナに水をあげていた「峠の釜飯」の「釜」が水(氷)の圧力に負けて砕け散った。
モーニングコーヒーは、丁寧におとしたそばからアイスコーヒーになる。
ここのところの麦は、24時間中23時間38分は丸まって死んだように寝ている。半冬眠。
今がピークだと信じたい.....。
唯一、人間らしく戻れる薪のお風呂に入ってこよう。
(お風呂あがりは3分以内にベッドに入る。これも鉄則です。
洗い上がりの髪がメデューサのように凍り付いてしまう前に。)