去年の夏・秋以降、ずーっと願っていたこと。
それが「やらなければいけないこと」がなんにもない、ひたすらに無為な一日!
もう少し時間をうまくやり繰りすれば、これまでだって出来なかったこともないはずなのですが、いかんせんスケジューリングが不得手なためになかなか実現できなかった。
最近になって、そんな日がようやくちらほら。
厳密にいえば「やらなければいけないこと」はない訳ではないけれど(お掃除とか整理整頓とか...)、今しかできない!と勝手に宣言して、謳歌しています。
読書に編み物、近所のお散歩、猫と一緒に昼寝....
はぁ〜、なんたるシアワセ。。
いや、これがクセになってはいかんのです。
「やらねば」が9割。こんな時間は残りの1割に留めておかないと。
今年はこのへんのバランスを上手に取れるようになることも目標だー。
- - - - -
そんなある日は、久しぶりにピアノに弾いてみた。
弾く、といったって、思い立って気まぐれに触るくらいだから指使いもお粗末なもの。
それでも、音譜を読んでなんとか曲らしいものにできるのも、小さい頃に近所に住んでいた母方のおじいちゃんのレッスンのおかげ。
大学で化学の教授をしながらも、ピアノや作曲をこよなく愛したおじいちゃん。
優しく教えてくれていたはずなのに、ピアノ以外の面白いことに気を削がれたのと、期待どおりに上達できないことへの申し訳なさとで、通うのを辞めてしまったのはいつからだっただろう。
訥々と鍵盤を叩いていると、姿勢をきちんとすること、楽譜にあるとおりの正しい指使いをすることなどを注意しながら、横に座っていたおじいちゃんの気配をうっすらと思い出す。
手元にある譜面には、おじいちゃんの筆跡で注意するべきポイントが残されている。
この日は、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」を繰り返し弾いてみた。(「のだめ」がヨーロッパの教会で弾いていましたね、笑)
ひとつの主題が、拍子や音階を変えて、次々にくるくる変化していく。
全体的には、おどけるような、からかうような、軽快な曲調なのに、ところどころで胸がぎゅうっとするような切ないフレーズが現れる。
評論家ではないから詳しくわからないけど、きっとモーツァルト自身も、壮大な協奏曲とかを作る合間に、ちょっとおもいついちゃった、というくらいの気持ちで、楽しみながら作ったような気がする。
弾き出したら止まらなくなって、暗くなるまで繰り返し繰り返し弾いた。
ほんとはこんなふうに乱暴にではなく、毎日少しずつ繰り返すことが大事。飽きっぽい私はまたしばらくしたらぷいっと忘れてしまうだろう。
でもこの冬の間はもう少し鍵盤遊びが続きそう。幸い、この人里離れた森の中では、下手なピアノを何時間弾いても怒鳴り込まれたりはしないから。(哀れ、麦だけは、飛んで逃げてふとんに潜り込んでいる、笑)
私の唯一のセンセイも、天国でデタラメな指使いを苦笑しているだろうけれど。
- - - - -
[ お知らせ ]
「フォレミ」を、松本の「
tonico」でもお取り扱い頂けることになりました。
トニコさんではただいま、「トニコのだるま市2」を開催中。
すみれ洋裁店さんほか、ゆかりの作り手さんたちによる思い思いのだるまさんが並んでいるとか。
私も期間内にはお邪魔する予定です!
※「フォレミ」のお取り扱い店は
こちらでご確認ください。