麦小舎で2回目となるtico moonのおふたりのライブは、曇り空から時々木漏れ日が射して、さわさわとした秋の始まりの風が気持ちのよい一日に行なわれました。

昨年は準備にバタバタしたり、緊張に舞い上がってしまって、ゆっくり楽しめなかった、、という個人的な反省を活かし、今年はドリンクもセルフスタイルにさせてもらって、比較的ゆったりお二人をお迎えすることができました。
一年ぶりにお会いするお二人は、変わらずふんわりニコニコ。演奏前には、相方が手早く用意してくれたサンドイッチのランチでお喋り。
そして、予定通り、30余名のお客様も全員揃って...。仮設ステージとなったテラスの席にふたりが着席した瞬間は、いよいよだ、と胸がきゅっとしました。
「す」、と時間が止まったような一瞬のあと、ふたりの手先から美しい音が流れ出す。
あぁ、またここでこの音に出会えた、、という歓びが、ふつふつと湧き上がってきました。
最初はちょっと固めだったお客さんの空気も、ひたひたと温かい水が広がるようにほどけていって。
すでにアルバムで聴き馴染みの曲のほかにも、まもなく公開予定のクレイアニメ「
電信柱エレミの恋」のナンバーや、ライブでは今日が初めてという森をテーマにした新曲(ウレシイ*)、それに後半は友加さんのクワイアのような可愛らしい歌声まで聴かせてもらって、なんて贅沢。(もちろん、私の大好きな影山さんのアンニュイなMCもお楽しみのひとつ*)
演奏が最後に近づくにつれ、このままいつまでも、いつまでも聴き続けていたい気がして、目を瞑って祈ってしまったほど。

tico moon の演奏は、技術的なことはもちろん、おふたりの穏やかで温かい人柄がメロディーにのって伝わってくるところが魅かれる要素なんだ、とあらためて感じました。
また、この場所での宝物がひとつ、増えました。
影山さん、友加さん。
はるばる素敵な音を届けてくださって、本当にありがとうございました。
そして、ご来場いただいた皆様。
ご一緒にこの時間を共有してくださったことに、心から感謝いたします。
ライブ会場としては、色々と行き届かないところもあったと思いますが、楽しんでいただけたとしたら私たちも幸せです。
初めて訪ねて下さった方とゆっくりお話できなかったことだけが心残りなので、どうぞまた普段のお店に遊びに来てもらえたら嬉しいです。
来年もまた、ここで皆さんと会えますように__*