さあて、大晦日。
買い物も済ませたし、簡単なおせちとお煮染めも用意して、相方が下ごしらえした小豆もコトコト仕上げてお汁粉準備もOKだし、決して人様にはお見せできないブラックホールのようなクローゼット周辺の大リセットにも取りかかれたし(あくまで“取りかかれた”状況なのですが...)、今年の年末はいつもよりなんだか余裕だね〜、と、麦とコタツでゴロゴロしかけていたら。
びっくり。年賀状を書いていませんでした!
相方にイラストを描いてもらって、年賀状を早々と買い込んだところで、すっかり満足してた!うひゃー。(ウソみたいなホントの話。)
こりゃ今晩は紅白を見ながら(サプライズゲストはほんとに永ちゃんなの!?)賀状書き。
こうして2009年も、おとぼけ漫才のように暮れていきます.....
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この一年は、その前の年に突然の悲しいお別れがあったことを思えば、私たちにも家族にも、大きな事故や病気もなく終えられることを、まずはホッとしています。
麦小舎に関していえば、4回目のシーズンを終えることができました。
今年も春から秋まで、たくさんの方が代わる代わるやって来て下さって、それは、もうただそれだけで、ほんとうに嬉しいことでした。
シーズンが始まってしまえば毎週末は飛ぶように過ぎて、立ち止まって考える余裕もほとんどないのですが、こうしていったんお店を閉めて振り返れば、こんな不便な山奥の看板もロクに出していない小さなお店に人が来てくれること、それだけで本当に奇跡みたいなことなのです。
毎年恒例となりつつある春のマルシェや、出張イベント、またライブや新しい試みとなった企画展示やワークショップなども、多くの人の協力のもと行なうことができました。
小さな本「Forest & me.」も、春には3号を、秋には特別版の別冊も形にすることができて。
相変わらずのスローペースですが、やりたいことをやらせてもらっている。とても幸せなことだと思います。
いつも見守って、支えてくれる皆さんに、あらためて感謝の気持ちでいっぱいです。
今年もたくさん、ありがとうございました。
少し話は逸れますが、最近気づいたことがあります。
年代が様々な仲間で話しているとき、30代の友人同志でそれより若いひとに向かって、「30代はいいよー、楽だし、楽しいよー」と冗談めかしてよく言います。
そこにはもちろん若さに対する若干の妬みも入っているのですが、でもそれはごくわずかで、あとは言葉どおり本当に楽しんでいるのです。友人も私も。
30代がなぜ楽しいと思えるのか。自分を振り返ってちょっと考えてみたら、それは私の場合は「30代になってようやく『自分の場所』を見つけることができたから」なのだと思います。
30歳を目前にしてこの場所に移り住み、なんとなるさとは思っていたものの、やっぱり最初は不安で心もとなかった。
しばらくしてからこの小屋で、プライベートな暮らし半分・お店として半分な生活が始まり、4年が過ぎた今、ようやくそれが自分たちのペースとしてしっくりしてきた気がします。
そして同時に、やっと「ここが私たちの居場所です!」と、堂々と胸を張って言えることができるようになってきました。
20代の頃は、色々な事情や好奇心もあって、あちらこちらを転々としてきたので、「此処」という確かな場所を意識できずに、じたばたともがいていました。
「此処」という場所がはっきりしたことで、もがきや焦りからだいぶ解放されます。
周りの友人たちを見ても、「此処」という場所を掴んだ人たちは、みな強く活き活きしています。
だから本来それは年齢ではなくて、10代でも20代でも、とっくに見つけている人は強くなれている。私の場合はそれがようやく30を過ぎてからのことだったというだけで。
今年はそのことに気づけた年でした。
さて、来年2010年は、自分が見つけたこの場所で、何をどうしていけるのか。
自分たちにとっても、また此処を訪ねてくれる人に対しても、どんな愉しみを作り出し、どれだけワクワク過ごしていくことができるか。
それはきっと来年だけじゃなく、2010年代を通して、徐々に一歩ずつ積み重ねていく課題と答えということになるの思うのだけど。
そしてそのためには、もっともっと考えて、考え続けなければいけないけれど。
それでも今は、シンプルに、新しく訪れる一年が、楽しみでなりません。
あんなことも、こんなことも、できたらいいなぁ。
....と、最後まで長たらしいおしゃべりになっちゃった。
来年の目標のひとつは「日記(ブログの投稿)を簡潔にまとめる」です...。
良い年をお迎えください。
2009年大晦日
静かに雪の降り始めた森の小屋より、住人一同。