マルシェから一夜明けて、いつもどおりの静けさが戻った庭に、しとしと雨が降り続いています。
梅雨入りが一日ずれていたら、中止にせざるを得なかったかも...、と思うと、一昨日と昨日のお天気は奇跡のよう。
あの土曜日の青空と、日曜日のさわさわと気持ちのよい風は、楽しみにしてくれたいたみんなの祈りが通じたのと、「あの子」の最後の置き土産だったのかなぁ...。
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マルシェの2日間、麦小舎の庭にはほんとうにびっくりするほどたくさんの方に遊びに来てもらいました。
正確にはカウントできていませんが、クーポンの売れ行きなどから見ても、一日あたり200~300人近い方がいたのでは。
4年前、近しい友人と「何か出来たらいいねぇ」とのんびり始めてみたことから見たら、ずいぶんと賑やかな市に成長したものだなぁ、と、どこか他人事のようにただただ驚いています。
それもこれも、毎年、出店者として一緒に盛り上げてくれる仲間があってこそのこと。
ここで、この場を借りて、メッセージを。
「ありんこ菓子店」のariさん。毎年、精魂込めたお菓子とジャムを持って来てくれてありがとう。今年も大盛況だったね。杏仁豆腐も美味しそうだったなー。
「un jour」のmikaさん。まるでフランスの片田舎のホンモノのマルシェみたいな素敵なブースを作ってくれてありがとうございました。今度は月末のお店に私が伺いますね!
「永楽屋ガーデン」岡田さん。なんといっても何往復もの搬出入のご苦労に本当に感謝しております。おかげで苗市、賑やかでしたね。夏ハゼとアナベル、大切に育てます。
「海音-kaon」の金井さん。片道2時間の距離の連続出店、ありがとうございました。キッチンから子供たちの楽しそうなWSの様子が見えました。今度は私も挑戦したい!
「なかむらともぞう(kichi)」さん。多忙なスケジュールのなか、新作を含めたくさんの作品を用意してきてくれてアリガトウ。最初から最後まで周りのみんなのお手伝いにも感謝!
「森の雫」ワタルさん、ちかりさん、たくみくん。まあるいテーブルは常に大人も子供も大人気でしたね!森にぴったりのワークショップ、ありがとうございました。
「kiki」の杉田さん夫妻&noirちゃん。初めての場所にも関わらず完璧なブースセッティングにさすが!惚れ惚れしました。お客さんとしてコラボサンドイッチ食べたかった~。
「green room軽井沢」新井さん。ブースのお引越しなどお手数をかけてしまいましたが、あたりにふんわりと良い香りが漂って、私もふっとリラックスさせてもらえました。
「追分コロニー」番頭さん・祐子さん。玄関側の「関所」を固めていただき、さらにはkijiのお会計まで本当にありがとうございました。横丁、もう一度再現させてみたいです!
「美土里の洞&のぞみ工房」よしこちゃん、のぞみさん。窮屈なスペースになっちゃってゴメンナサイ。壺人のあの飄々としたお顔に癒されたよ!のぞみさんの女性らしい器も素敵でした。
「nohohon。」tokkiさん。想像したとおり、ツリーデッキが可愛いお洋服やさんに様変わり。嬉しかったです。ガーゼのブラウス、買い忘れちゃったのが心残りデス~。
「pithricca」ノモトさん、里香さん、穂月ちゃん。ノモトさんの新作ジュエリー、ため息出るほど素敵でした。里香さんのバッグも森に映えて。お風邪、どうぞお大事に。
「fluffy」halさん。夜な夜な作品作りためてくれてありがとうございました!サンキャッチャーがキラキラ揺れてキレイでした。お絵描きコーナーも大人気でしたね。
「柳澤友子」さん。今回は日程のことで無理をきいてもらってすみません。一日だとあっという間でしたね。すっかり蜜蝋のファンです。お仲間にもよろしくお伝えください。
「l'heure blue」yokoちゃん。リバティはじめ大好きなタイプのお洋服が色々あったのに、ワタワタしちゃってゆっくり選べず...(泣)。今度また別で遊びに行かせてもらっちゃおう!
「わざわざ」平田さん夫妻&お嬢さん。お店との同時開店、お疲れさまでした。思ったとおりの大盛況!初日に買わせてもらったパンで元気をいただきました。今度は東御で!
そして、受付を手伝ってくれたユウキ嬢。はるばるこの日のために戻って来てくれてありがとう。私たちだけではどうにも手が回らないところのフォロー、めちゃめちゃ助かりました。(今度帰って来たら呑もうね!)
珈琲豆を用意してくれた「tonbi coffee」さん、お野菜を提供してくれた清水農園、根を詰めすぎて倒れてしまったという(!)革職人のマタベエさん(私の父)も、ありがとうございました。
今回、私たちが欲張ってしまい、出店者のみなさんには窮屈な思いや不自由をおかけしてしまったのですが、快く対応してくださり、みなさんで協力しあっていただいて、本当に感謝しています。
「小さなイベントなので、どうぞ遊びに来てもらうような感じで...」とお願いしていましたが、どうしてどうして、やはりみなさんモノづくりのプロフェッショナル。
お客さんに喜んでもらうため、最大限のパフォーマンス(っていうのかな)を魅せてくれました。
私たちも良い刺激をもらうことができました。
そして、2日目に行なわれた「ACHORDION」のライブ。
青空ではなかったものの明るい空の下。時折さわさわと吹く風に揺れる森。ハルゼミの合唱。遠くでカッコウの声。お客さんのざわめき。
正直、初めての試みで、始まるまでどんなふうになるのか不安と緊張で倒れそうになっていたのですが、木村さんの優しいギターが鳴って、満田さんの歌声がそれに重なったとき、あぁもう大丈夫、あとはただこの音色に耳を澄ませていればいい...と、心がしゅわわとほどけていきました。
音楽を中心に、お客さんが集まって、立ち見にも関わらず気持ち良さそうに耳を澄まして、自然と大きな輪になって。
私の大好きな場所に、大好きな音楽が流れ、大好きな仲間と、そしてここに集まってくれたたくさんの人と一緒に、今、ゆったりと優しい時間を共有できている。
お店を始める前から、夢に描いていたひとつの景色が気が付けば実際に目の前にあって、その幸せにクラクラ目眩がしそうになりながら、この景色をずっと憶えていよう、と、ただそれだけを思いながら聴いていました。
終わってから、お二人も、この場所での演奏を心から楽しんでもらえたと聞けて、ホッとしました。
準備では至らない点もたくさんありましたが、木村さん、満田さん、素晴らしい時間を本当にありがとうございました。
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ひとつひとつ書いていたらキリがないのですが、とにかく2日間、無事に終えることができ、来て頂いた方にも楽しんでもらえたなら、私たちにとってもこんなに喜ばしいことはありません。
普段このような数のお客さんを迎えることはないため、駐車場のことからお店の設備やお食事の注文数、私たちの対応不足まで、見直さなくてはいけないことも多々ありますが、一年に一度のお祭りごととして、楽しい想い出として刻んでいただけたら嬉しく思います。
毎年のことながら、私たちは奥に引っ込んだままバタバタてんぱってしまって、せっかくご挨拶くれてもゆっくりお話できなくてゴメンナサイ。
また普段の週末に声をかけてください!
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最後に、これは私的なことなので書かなくてもよいことかもしれないのですが......。
マルシェの準備にあたふたしていた前日の金曜日。母屋の隣、「kiji books」小屋脇で飼っていたウサギのウナが、何ものかの野生動物に襲われて、死んでしまいました。
おそらくたまたま迷い込んだ野犬の仕業だろうということ。
4年間、この場所で飼ってきて、こんなことはまったくなかったので、本当にショックで放心状態に。
とにかく準備だけは進めなくてはいけなかったので、ぼーっとする頭をなんとか揺り起こして作業に集中しようと、二人して黙々...。
ウナは今、大きな木の根元で、大好きだったクローバーに囲まれて眠っています。
お客さんのなかには可愛がってくださった方も多かったので、この場でもお知らせしておこうと思います。
イベント中も、お墓に気づいて手を合わせてくださった方もいて、ありがとうございました。
冒頭のお天気のことで触れた「あの子」とは、ウナのこと。
トレードマークのぺたりと垂れた耳をパタパタさせながら空へと登っていく途中で、ふくふく太ったまあるいお尻で雨雲を蹴散らしてくれたのだと思います。
お別れがあれば、新しい出会いもある。
マルシェを通じて生まれた人と人の繋がりが、温かく、優しく、大きく、広がっていきますように。
ありがとうございました。
マルシェは、きっと、また来年。
麦小舎には、また普段の週末にどうぞ!
※今週末、6/19(土)、20(日)は、臨時休業いたします。ご注意ください。