昨日の「gallery tanne」での出張古本屋企画「Flying kiji books」。
tanneさんの協力とたくさんのお客さんに来場いただいたことで、一日楽しく賑やかに過ごすことができました。
日本海沿いは荒れ模様。着いた時には雨はやんでいたものの、道端にみぞれが残っていたり、風が強かったり...。お客さんは少ないかな、と心配だったのですが、開店と同時に続々とご来店!
tanneの常連の方から今日が初めてという方まで。新潟県内・外から、私たちの本も楽しみにやって来て下さったとのこと。ありがたいことです。
tanneさんが用意してくれたこの日だけのスペシャルランチや、お茶のメニューを頂きながら、合間に古本をじっくり吟味。小さいお子さんからおばあちゃんまで、お気に入りを見つけていってくれました。
私たちも、忙しいFさんとKちゃんを横目に(ごめんなさい!)、のーんびりお客さんとお話したり、大好きなFさんの蔵書から数冊取り出して読みふけったり、しっかりタンネ時間を満喫。
あの場所には独特の心地よい空気が流れていて、ほんとうにうっとりするほど心地よい。
お客さんもみんな温かくて、本のことや北軽井沢のことなど、ワタシもついうちとけてお喋りを楽しんでしまいました。
食いしん坊のオーナーFさんをイメージして(!)「食」の本や絵本などを持っていきました。挿絵の可愛い復刻モノの文芸書なども人気でした。
ゆっくり穏やかな時間が流れる「谷根」の集落。「tanne」のお向かいの空き家(のように見えた)の庭にはキウイがたわわに!
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古本屋さんとしての出張は、今回が初の試みだったのですが、今回楽しかったのをいいことにすっかり味をしめてしまいそう!
という前に、出張という形態は、私たちの中では古本屋さんを始めた当初からのひとつの方向性でもあります。
私たちにとっての「本」や「古本」は、カフェと同じく、コミュニケーションのツールや場のようなもの。
どーんと重々しい由緒正しい古書店を作りたいのでもなく、ある人にとっては小さな閃きのカケラを拾う場所になったり、ある人にとっては忘れていた懐かしい記憶に出会う場所だったり、ある人とある人にとっては新しい繋がりが生まれるきっかけになったり、そんなことができたら楽しいなぁと思っているワケなので、であるなら、山奥に引きこもるだけじゃなく、自分たちから動いてみたっていいはず。
そして今回、実際に出かけてみて、さらに魅力に感じたことは、出かけた先の場に合わせて本を選んでみることの楽しさ。
もちろん、まだまだ限られた数の中からのことなので、思うようなセレクトというわけにはいきませんが、それでもそのお店やそこに集まる人の顔を想像しながら、こんな本かな、あんな本かな、とイメージして、それが見事にハマったときの喜びは今までにない経験でした!(逆にまったくの読み違いというのもたくさんありましたが。。)
常々、古本屋さん商売は、「物販」というより「編集」作業に近いなーと感じているのですが、駆け出しの見習いにとっては、出張はよい勉強になりそうです。
これから、カフェの冬期休業中は特に、あちらこちらに出没することになるかも!
「いつかはあなたの住む町へ、ゆくかーもしれません〜♪るるるんるんるん♪」(by「花の子ルンルン」)
というわけで今後とも、山からふらふらと飛んでゆくキジを、どうぞよろしくお願いします!