PCから印刷したいものがありプリンターを起動させたら、なにやらピーピー騒がしい。
インク切れかな、と見に行ったら、液晶のところに「室温が低すぎます。室温を上げてください」というメッセージ...。
イマドキの機器はいろいろと要求が多く、おしゃべりなもので、困ります。
まぁでも、たしかに、プリンターくんの要求も当然。
このところの寒さは容赦なく、この年季の入った山小屋を攻めたてます。
朝起きれば、1階の部屋の室温は0℃、もしくはそれ以下。
ファンヒーターを点けても5℃くらいがせいぜい。
一日家で過ごせる日には薪ストーブを焚きますが、10℃以上に暖まってくるのはだいぶ時間が経ってから。そのあともガンガン焚き続けていないと、外からの冷気の侵入に勝てません。
(逆に言えば、10℃もあれば十分ラクショーなのですが!)
1階はしきりのないひとつづきの空間で、吹き抜けあり。さらには、窓は一重の木製サッシ、壁の断熱材も築30年近くなってだいぶペラペラになっているはず。もちろん床暖房なんてものもありません。もろもろの要素を踏まえればこの寒さは想定内のこと。
なんの対策もしないで寒い寒いと言っていても「それは自業自得でしょ」と言われてしまうのがオチ。それも悔しくて、室内でスキー場にいるような防寒着姿で「これがありのままの自然の中の暮らしだいっ」と言い張っているものの、このところ「冷え」が身体に与える悪影響の話を聞く機会が増えるたび、なにか手を打たないといけないかしら、とぼんやり考えてみたり。
でも、たとえば今もそうなのですけど、生活スペースを2階のコタツのある和室に限定して、ここと寝室さえ最低限に温かくしていれば、なんとか人並みには暮らせます。2人きりの暮らしのために家全体を暖める必要もないのですし。麦もコタツと電気毛布の入った布団とを行き来して温々しています。
外の気温は平均してマイナス10℃くらいが続いています。朝晩はマイナス18℃までいったり、日中もマイナス5℃を上回ることはないです。これに風が加わるとさらにさらに、頭の芯がズキューンとくるような冷たさです。
今年の寒さがひときわ厳しく感じるのは、寒さの合間にほっとするような暖かい日が挟まれることがほとんどなく、毎日毎日、畳み掛けるように冷えるからかと思います。
雪はここ数日はちらちら舞う程度でしたが、今日から明日にかけてはまとまって降る予報が。
あ、ほらほら、書いている間にも音もなく細かいのが降り始めました。
厳寒期の北軽井沢はこんな感じです。
この寒さのなかでは、「さあさあ今日も元気よく張り切って!」という気分には到底ならず、野生の動物たち同様、なるべくそっと、じっと静かに、身を潜めるように暮らすのが理にかなっているようです。
身体中のスイッチが自動で「省エネモード」に切り替わって、余計なエネルギーやカロリーを消費しないようにしてくれているかのように、毎日眠くてぼうっとします。
数年前まで(まだ都会での暮らしのリズムが体に残っていた頃)は、このスイッチオフの状態が、もったいないような、うしろめたいような、「悪」のような感じもして、必死に抗って行動しようとしたりもしたのですが、この頃では「これもいいか、ありがたくぼんやりしていよう」と思うようになりました。(良いのか悪いのかは別として。)
この冬は特に、あまり先々のことまで思いめぐらして焦ったりすることなく、ただただぼんやりと本ばかり読んでいます。この静けさと頭のぼんやり加減は、本を読み、活字の隙間に入り込んでいくには、最適な状態のようなのです。
そして時々アルバイトに出かけたり、友達と会っておしゃべりをして、底なしのぼんやりにならない程度に調節しています(笑)。
来週からはちょうどよく、場所を借りてお店やさんごっこのような感じで、人とも会ってお話もして刺激ももらえる気がするので、それはそれでとても楽しみ。
少しずつ持っていく荷物の準備もしなくては。
しんしんしん。雪が強くなってきました。
山は雪靄にかすんで見えません。
森ではなんの物音もしませんが、薮のなかや地面に掘った巣穴で、風を避ける軒先や物置の陰などで、鳥も小さなケモノも猫たちも、じっと生きているのはわかるので(もしかしたら私たちより暖かい棲家があったりして!)、寂しくはありません。
うんざり、でもあるけれど、まんざらでもない、冬の日々です。
相方がデッキに用意した段ボールと新聞紙の「ワンルーム」が連日、大人気。
押し合いへし合い、肉団子(猫団子?)状態に。
あったかそうだから、混ぜてもらおうかしら。