今日も上田へ。期間中、2日に一度くらいのペースで通っています。
片道1時間15分くらいの上田への道も、だいぶ近く感じて来ました。
はるばる山の向こうからドライブを兼ねて目指してきてくれたり、普段の営業中にはなかなかカフェへ来れないのだけど...とかねがねお会いしたかった方が顔を出してくれたり。
行くたびになにかしら嬉しい出会いがあるので、なおさら向かうのは通うのは苦になりません。
おかげさまで本や雑貨もちょこちょこ動いているので、麦小舎提供の古本に関しては少しずつ補充をしています。
私たちの不在時にお買い上げいただいた方には、御礼をお伝えできずに申し訳ありません。
感想でもご意見でもただの「行きましたよ」でも、メールなどでお知らせ下さればありがたいです。
今回のルヴァンさん通い。もうひとつ嬉しいのは、スタッフのみなさんと過す時間。
ルヴァンでは、朝とお昼、スタッフがみんなで一緒にテーブルを囲んで食事をするのです。
早朝からパンを焼いて、作業が少し一段落する10時頃に朝ごはんを。
午前中のお客さんの波が落ち着く13時過ぎくらいにお昼ごはんを。
テーブルにはスライスしたパンが山盛り!そこに、オリジナルのごまみそペーストや(私はこの数日間ですっかりこのペーストに虜になってしまい、今日は思わず甲田さんに材料を聞いてしまいました)オリーブオイルや、毎朝お店で炊くあんこや、ジャムいろいろが並んで、各自自由にトッピングしたりディップしていただきます。
お昼にはさらに、ストーブの上でコトコト煮ていた根菜たっぷりのスープや、その日の食事メニューのお惣菜なども加わってとても賑やか。
初日はモジモジ遠慮していたくせに、今ではパクパク、誰よりも食べてしまっているかも!
テーブルを囲みながら、その日のパンの焼き具合のこと、新しく試作してみたパンのこと、常連さんのこと、町のこと、今は離れたところにいるスタッフのことなどを話します。
古くからいるスタッフも、研修に来ている新人さんも、垣根なく話せる雰囲気も、当たり前のようですごく新鮮な感じ。
そこには「同じ釜のパン」を食べ合う仲間同士の、素朴だけれど優しい空気が通っています。
自分たちの手で焼き上げたパンを、自分たちでも毎日きちんと味わって、そしてお客さんに伝えていく。
この場所で毎日繰り返されている行為は、ものすごくシンプルなのだけど、そこに「モノを作って売る」ことのすべてが詰まっているような気がします。
そんな様子を眺めながら、扱うものは全然違うけれど、本もそんなふうに売っていけたらいいなーとふと思いました。
というのも、古本の販売を始めてみてからずっと、自分にとっての「本との距離感」とか「本を売る意味」みたいなものをなんとなく悶々と考え続けていたからです。
対象が「本」であるだけに、つい少し観念的にだったり、そこに妙な意味や価値のようなものをくっつけて考えてしまっている自分がいました。
けれど、そもそも自分たちに、古本に価値や観念をくっつけて紹介できるほどの経験も裁量もないのです。
私たちがしたいのは、もっともっと素朴に、身近に本を感じてもらいたいということ。
ルヴァンのパンのように、毎日ちょっとずつスライスしながら食べたくて、噛めば噛むほど味わいが増して、栄養もたっぷりで、毎日の生活にあったら嬉しいもの。
なるべくなら、自分たちでもちゃんと読んでみて、いいなと思って薦められる本。
ガラス張りの本棚に大事にしまっておくのではなくて、食卓で気軽に何度でも広げたくなるような本。
素朴で、日常に埋もれてしまうような、でも気づいたら体の一部になってる、そんな本を、ちょっとずつ販売していけたらいいんだと思えるように。
うーん。うまくまとまらないけど。
まあまあ、焦らず、のんびり、本との付合い方はいろいろ実験や模索をしていこうと思います。
ということで、明日も美味しいパンをいただきに......、じゃなかった、本の出張販売に出かけます!
明日を含めて残り3日。
始まった頃は長いなーと思ったけれど、今や終わってしまうことが寂しくて、寂しくて。
今日はちょうど、本もたくさん買ってくれた常連Mさんのお誕生日。
上の写真は、パン屋さんを2階から覗き見したところ。階下から聞こえて来るお客さんとのやりとりが面白くてニヤニヤしてしまう。
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Flying kiji books & 麦小舎の仲間たち 展
森の小屋から気まぐれに飛んで行く出張古本屋「キジブックス」。
味わいのある古い本、絵本、リトルプレス、紙雑貨など...。
あわせて、日頃、実店舗でもお世話になっている作家さんの作品も
展示販売いたします。
2010年1月21日(金) --- 2月1日(火)
※1/26(水)を除く 10:00 - 18:00
ルヴァン信州上田店2F 茶房烏帽子
(上田市中央4-7-31 tel/fax 0268-26-3866)
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