さっき、ものすごい雷と集中豪雨が、やってきて、あっという間に行ってしまいました。
いよいよ軽井沢にも、短い夏の本番がやってきます。
夏の軽井沢では、各地でいっせいに今よとばかりにイベントなどが行われ、あれもいいな、これも見てみようかな、と思っているうちに、いつも秋がきてしまいます。
もっと、時期をばらけてくれればいいのに、そうもいかないのが、この土地柄。
今夏、気になる企画展のひとつ、メルシャン軽井沢美術館での「ジョアン・ミロ展」を、プレオープン日に覗いてきました。
ミロといえば、赤、青、黄といった原色が大きなキャンバスいっぱいに広がっているイメージですが、今回の展示では、晩年の作品がメインであるからか、落ち着いた色使いのものも多く、少し違った見方も楽しめます。
また、面白いのが、会場内に点在する彫刻作品。鉄やブロンズを用いた、愛嬌のあるもの、少し哀しげな表情のもの、「どこが女でどこが鳥...??」と首をかしげてしまうもの(とにかくミロは「女性」と「鳥」というモチーフをこよなく愛したようです)等々、見る人によって感じ方も様々であろうオブジェがたくさん並んでいます。
中には、日本の巻き物に触発されて長い紙上に描いた「マケモノ」(笑)という作品も...。思わず微笑んでしまいます。
ミロを観るのは、およそ10年前、バルセロナの街のロープウェーで登る小高い山の上の美術館を訪れて以来。南フランスに留学(遊学)中、友達と2人、スペインを2週間くらいかけて旅していた時でした。
作品の持つエネルギーに元気づけられる気がする傍ら、再びミロと出会うまでのこの月日の過ぎる速さ、あっけなさに少し呆然とし、あの頃、本場の地でミロの絵を前にしながら感じていたヨソモノ感や、異国暮らしも半年を過ぎ、そろそろ心細くなり始めていた軟弱者の自分の姿が甦ってきて、複雑な思いを抱いたまま、美術館を後にした私。
バルセロナ、もう一度行ってみたい街です。
サグラダ・ファミリアは、きっと10年の落差を感じさせない、変わらない姿で、迎えてくれることでしょう。