ふっと思い立って、ドライフルーツのシロップ漬けを仕込む。
クリスマスに焼くケーキのために。
夏に庭で採れて冷凍しておいたラズベリー、実家から送ってもらうオレンジのピール、それにレーズンを、シナモン・クローブ・ローレル・生姜・黒胡椒などスパイスを煮立てた甘い液に漬け込む。
スパイス好きのわたしの好物。(実は相方はちょっと苦手♪作ったもの勝ち!)
わが家の唯一のクリスマスらしい行ないになる予感...。
昨夜戻しておいた花豆を、さっきから煮始めた。
明日、親しい仲間が集まるので、スープかポタージュにするために。
大蒜やネギの青いところや残り物野菜と一緒に下茹でして、一晩おいて、明日タマネギを炒めたストックを加えたりして仕上げる。
台所から香味野菜の香りが漂ってきた。
明日のこと、いつかの日のことを思って用意する料理は、楽しい。
今日ちょうど、いつも信頼しているある方がこんな呟きをしていた。
『(豆料理は)今していることが明日につながっているところが好きなんだと思う。』
そうか、その気持ちだったのか、と、しっくりきた。
忙しい毎日は、今日と明日との輪郭もぼやけてしまう。
だから、今日の次にきちんと明日がつながっていることを意識できるときは、自分の気持ちも穏やかでいられてる証拠。
いつもいつも、そういうわけにはいかないけれど...。
インスタントに頼ってしまうときもあるけれど...。
(明日を待ちきれずに、食べちゃうときだってあるけれど!)
豆料理やシロップ漬けに限らず、お漬け物だって、お弁当の下ごしらえだって、おんなじだ。
明日、もっと美味しいものを食べよう。誰かに食べさせよう。
そんな食いしん坊の気持ちが、ぐるぐるぐるぐる、地球を回転させているのかもしれない。
明日、おいしくなあれ。