1月6日。
年末、取材の仕事でお邪魔した、佐久市臼田の橘倉酒造。
取材帰りに買わせてもらった甘酒が美味しくて、年末年始、不調だった間、ちびちび楽しんだ。
甘酒といえば、酒粕プンプンのイメージでどちらかといえば苦手だったのだけど、この麹と井戸水だけで作ったというノンアルコールの甘酒は、発酵によるほのかな甘みがくどすぎなくて、後味もすっきり、とっても飲みやすい。
薪ストーブの上に小鍋を置いて、温めながら、ちびちびやる。最高です。
夏なら冷たいままで飲んでも美味しそう。
今季のカフェのメニューに加えたいと思うくらい、久々のハマりもの。お薦め。
あわせて頂いた生麹で、うわさの「塩麹」づくりに挑戦したのだが、案じたとおり、室温が寒すぎるせいか、そのあとちっとも発酵が進まない。
さすがに室温が0℃を下回る環境では無理だったか...。
春になったらのおたのしみにすることに。
1月8日。
いつもお世話になっている大先輩Yさんが、東京から麦小舎の取材のためにわざわざやって来てくれることになり、共通の友人Aさんと一緒に望月を案内することにする。
私自身、初参詣(!?)となる念願の「職人館」で、リゾットや味噌焼きなど一品ものをつまみ、つるっつるのお蕎麦をいただく。
窓の外にはキリキリっと冷えた田んぼと山並み、信州の冬景色。
場所を「YUSHI CAFE」に移して(今回はYさんに、大好きなこのカフェを知ってもらいたかったのも目的のひとつ)、雑談風に麦小舎を作るに至った経緯など。
いつもは逆の立場で根掘り葉掘り聞き出すくせに、インタビューされる側になると、とたんにうまく喋れない。
口から出る言葉が、自分のほんとうに思っていることなのかどうか、あやふやになる。
途中、ついつい向こう側にいる人の気持ちになって、こんな話じゃ使えない、とか、それが聞きたいんじゃないのに、とか想像して、集中できなくなったり。悪いくせだ。
(たぶん)顔を真っ赤にして、しどろもどろになりつつ、なんとか喋る。
終ってからも、これじゃあまとめるのが大変だろうな、とYさんに申し訳ない気持ちになる。
でも、今年初めての麦小舎としてのお仕事が、Yさんと会ってお話する、というものだったことは、嬉しくて、気持ちもあらたまって、幸先がよい感じ。
Yさんは、わたしにとって燈台みたいな存在だ、とつくづく思う。
ビュン・ビュンと定期的に光を向けて励ましてくれて、あの光の射す方に向かっていさえすれば道を間違えていないと思えるような。
記事を読めるのはまだ先だけど、麦小舎やわたしという個人にとって、ひとつの大切な記録になることは間違いない予感がする。
Yさん、付合ってフォローしてくれたAさん、ありがとうございました。
1月9日。
今年はじめての満月。
1月10日。
久しぶりに相方と揃っての休日。
工事を進める。
屋根の輪郭が見えてきて、建物らしくなってきた。
ご近所のOさんが覗きにきて、少しお喋り。
私は一日ペンキ塗り。
夜は「星の子」で、お好み焼きとチヂミと生ビールと梅酒ハイボール。
ご近所のHさんもやって来て、呑みながらお喋り。
1月11日。
軽井沢へ降りる用事のついでに、熊野皇大神社へ初詣。
長野・群馬県境に建つ神社は、鳥居はひとつだが、お賽銭箱も社務所もきっちり分かれている。
右側の「群馬」側で、お参りする。
おみくじはふたりとも大吉。(かえってコワい。)
オマケについてくるお守りは、相方が小槌。わたしはカエル。招き猫狙いだったのだけど。
(カエルは、あとからよく読めば「無事にかえる」「もとにかえる」などの意らしい。基本に戻れ、ということかもしれない。)
初詣時期には乗り遅れてしまい、境内も閑散。力餅の「しげの家」もお休み。
軽井沢の町中もひとけなし。
今から3月の春休み前くらいまでは、完全に眠りの森。
本屋で「考える人」(特集:ひとは山に向かう)。読みどころたくさん。
これから梨木香歩さんのエストニア紀行を読む。わくわくする。