秋分の日を境に、遅ればせながらの秋が、すとん、とやってきました。
この週末は特に雨模様だったこともありますが、気温は日中でも15℃足らず。
おもわずニットの上着が恋しくなって、薄手のものを引っ張り出しました。
夜、夏場はひとり離れたところで寝ていた麦も、「だるまさんころんだ」のように、一日一日、私たちの布団に近づいてきて、寝転がる体の上にのし上がったたり、脇にくっついてきたり。
昨日はとうとう毛布のなかに入れろとせがみ、するりと潜り込み。これをもって、我が家の秋も正式に始まったようです!
肌感覚としては、肌寒いな、涼しいな、と認識しているけれど、まだ頭のなかに夏の余熱のようなものがぼんやり残っていて、うまく適応できていないような不安定なここ数日。
そんなぼんやりしたことを言っている間に、なんとまあ9月も終わろうとしているではありませんか!
早くしゃっきりと五感の全部を秋モードに切り替えて、いちばん好きなこの季節を楽しまなければ。
ただでさえ山の秋は逃げ足が速くて、「あ!」と気づいた時には、もうその次の季節を連れた恐ろしい使者がやってきてしまうのです。
あぁ、一年の半分が秋だったらいいのになぁ。。
シーズン中のどたばたと並行して、10月のイベント「ブックニック」の準備に追われていた8月半ばから今月上旬。
イベントの告知もひとまず形になったところで、夏の慰労&二人分の誕生日祝い&イベント前のリフレッシュ・・・と、まぁもろもろの口実をくっつけて、休みを取り、1泊2日の小旅行に出かけてきました。
地図で見ると、草津や万座の峰を越えたすぐ山向こう。信州高山温泉郷のいちばん奥、七味温泉というところ。
白濁した硫黄泉が滔々と湧きでる、深い谷の底にひっそりとある、良いお宿でした。
来月の紅葉シーズンには人で溢れかえるという宿も周辺の町も、季節のはざまの中途半端なこの時期にはひとけも少なく、願ったとおり、「温泉でただただのんびりする」という目的を無事完遂。
もうちょっと長めのゆったりした旅行にも出かけたいところですが、それはまた今年の小屋仕舞い後のお楽しみに。
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さあ。そして、絶賛お知らせ中のその「ブックニック」まで、残り3週間。
春の終わり頃から水面下でごそごそと準備をはじめ、大枠がかたちになったところで夏の繁忙期に突入し、いったん思考停止(・・・)。
お盆を過ぎて慌てて再び詳細を詰め、今月頭にようやく今年のラインナップが出揃いました。
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Book-nick in Kitakaruizawa ウェブサイト
ブックマルシェに、朗読、ワークショップにライブ・・・と、さまざまな角度から「本」と「本のある風景」にスポットを当ててみたつもりです。
谷川俊太郎さんに佐野洋子さん、と、ビッグネームが並んで、なんだか急に敷居が高くなったように見えますが、そんなことはありません。
中身はすべて、昨年同様、小さな村の片隅の小さな店(今年は仲間も増えましたが)が、自分たちの手で抱きかかえられる範囲のサイズで、「好きなもの」、「知りたいこと」、「おらが村自慢」(!)を詰め込んでみた結果です。
谷川さん、佐野さんの企画についても、「おらが村自慢!」の勢いで、バックアップも経験も何もない素人丸出し戦法でぶつかってみたら、なんとか実現することができました!
かえってその丸裸っぷりが功を奏したのかもしれません。また、これが東京などではなく、おふたりとも縁ふかい田舎の村で行われるイベントだったからこそ、ということも大きいでしょう。
いずれにしても、谷川さんも少人数のお話会のために、快くスケジュールを割いてくださいましたし、佐野さんの展示については、息子である広瀬弦さん自らが実現のために動いて下さっています。
ほんとうにありがたいことだと思います。
谷川さんのお話会はすでに締め切りとなっていますが、佐野さんの絵の展示は8日間の会期中ずっと、また著書がずらりと揃う「佐野洋子の本屋」は、10/13.14.15の3日間、開店いたします。
この機会をたくさんの方にもどうぞご一緒に、楽しんで頂きたいと思います。
また、そのほか企画したイベントのひとつひとつにも、単独の企画としても十分成り立つのではないかしらと思うような、魅力的で、胸を張っておすすめしたいものが勢ぞろいしています。
このあと、特設サイトのお知らせページやこちらのブログなどで、「思い」の部分を、少々暑苦しいくらいにお話していこうと思っていますので、会期までの3週間、たまに覗いてみて頂けたら幸いです。
イベントは、構想を膨らませているときがいちばん気楽で楽しくて、いざ形を決めて告知をして・・・となってからは、どれだけの人が興味を持って足を運んでくれるのか、それがもう気がかりで、頭から胸までザワザワしてなりません。
(イベントというものを企画したことがある方はみな経験済みのことだと思いますけれど・・・。)
このザワザワを落ち着かせてくれる処方箋は、興味を持ってくれた人ひとりひとりの「行きますよ!」とか、ワークショップへのお申込だったり、「お友達にもお勧めしまーす!」とかの言葉や反応です(笑)。
北軽井沢を知っている方も知らない方も、本が好きな方もそうでない方も、どうぞお隣ご近所お誘いあわせの上(!)、秋の野山にピクニック&ドライブ気分でお出かけ頂けたら嬉しいです。
まわりのお友達へも「こんなイベントあるよー」のお知らせもあわせてよろしくお願い致します!