この秋の紅葉は、色鮮やかな上に持ち(?)がよくて、得した気分になる。
色づき始めたのが10月半ばのブックニックの前からだから、かれこれ1ヶ月くらい色々な表情を見せてもらった。
ここに来てとうとう、うちの周りの林では広葉樹はほとんど散って、金色のカラマツを残すのみ。
それも今日の風と明日の雨で散ってしまいそう。
森が裸ん坊になると、いよいよ逃げも隠れもできない、次の季節の入口へ。
でも、ここまできれいで穏やかな助走期間を用意してもらったのだから、もう文句は言えないなぁ。
しかと心して扉を開くしかありません。
風景だけでなく、実生活でもいろいろと「〆」を感じる季節。
今年のわが家の自家菜園。
私が無精なのは例年のごとくですが、今年は相方もなかなか手をかけられず、「畑?え、どこに??」という有り様ではあったのですが、そんなほったらかし農園でも、きちんと植えた分の恵みをもたらしてくれるもの。
ジャガイモは畝10数本に蒔いて、コンテナ(ひとつに20kgくらい)に10個以上。
かなり粒も揃って豊作です。(まだすべて掘り出しきれていません!)
すでに秋口からお店のメニューのポテトフライとして使用していますが、この先も二人暮らしなら十分春までの蓄えとなりそうで、ありがたいです。
それから、お豆。今年はいつもの大豆に加えて、小豆も作りました。
それぞれ少量ずつですが、大豆は味噌づくり用としてなら十分な量。
小豆はたくさん採れたようでも、最終的には3kgくらいですが、このあとどう煮て食べようかと楽しみ。
ここしばらくは、お店の営業のかたわら、手が空けば豆のさやむきと選別の日々。
剥いた後のダメな子やゴミをふるいわけるこの選別が時間がかかるのですよね、豆は。
家庭で楽しむくらいならいいけれど、生業として豆を選ぶ人が少なくなってしまうのもわかります。とても採算が合わない。
(←猫の手は借りられず、ジャマばかり.....)
わが家恒例のスペシャル選別マシーンを用意し(...お菓子の箱の片隅に小さい穴を開けたもののこと。良い子をこの穴から落とします。)あとはひたすら、コロコロ、コロコロ...、箱を右へ左へ傾けながら選り分けます。
じっと凝視しているから目は乾くし、肩も凝る。
でも不思議と、この作業に没頭しているときは、他のことに意識が集中する。
日常生活で、ゆっくり考える暇がなく、頭の隅になんとなく置いておいたことを引っぱり出して来て、あれこれこねくり回すにはもってこいの時間。
雑念が消えて頭のなかがすっきりクリアになっているのです。
モノ書きさんやデザイナーさんなども、デスクのかたわらに豆の入った箱を置いておくとよいかもしれません。(ただの豆ではだめですよ。きちんとこれから選別すべきゴミまじりの野生の状態の豆でなければ。)
アイデアも閃いて、美味しいお豆も食べられて、一石二鳥です。
本家(?)の畑、お手伝いに行っている清水農園でも、今年の出荷シーズンも終盤。
私はいち早く、朝獲り仕事が終わった時点(10月半ば)で今シーズンは引退させてもらっていたのですが、住み込みのボラバイトさんたちも徐々に帰り支度を始め、寂しくなってきました。
先週末は、打ち上げを兼ねたボーリング大会&食事会。
そのときに合わせて、今季のメンバーが作ってプレゼントしてくれたのがこのTシャツ!
イラスト上手なナオちゃんが清水さん家族や今年のメンバーを野菜に見立てて似顔絵にしてくれました。
ほんの少ししか手伝えなかった私まで、カブさんとして混ぜてもらって感激!
それぞれの特徴となるところをうまーく捉えてて、ほんとに上手。びっくりしました。
今季のメンバーは特に長期で固定していて、仕事もできて、みんな仲がよかったなあ。
去年に引き続きのリーダー格セッちゃん。おとぼけユカリちゃん。ちゃきちゃきユミちゃん。イラストも描いてくれたムードメーカーで間もなく嬬恋で新妻になる(!)ナオちゃん。歴代最年長?ダンディーヒロさん。若いのにしっかりデキる九州男児ハマ。
みんな、長期間にわたり、ご苦労様でした!(まだ残ってる組もいますがここでひとまず。)
この先別れ別れになっても、北軽井沢の実家(=清水家!)とムギカフェに、いつでも遊びにきてください!
こうやって、ある程度の長期間、農家さんのお手伝いに来てくれる人たちこそが、北軽井沢の根っこともいえる「大自然」の豊かさや魅力を肌で感じてくれているに違いありません。
地面に這いつくばるように苗を植えて、雑草を抜いて、収穫したこの数ヶ月のことが、良き体験として残り、この土地の空気や匂いをいつまでも憶えていて.....とは言わないので、いつかどこかでふと、思い出してくれますように。
たいしてお手伝いできなかった私がこんなこと、僭越ですが、心からそう願います。
みんな、元気でねー!