小舎じまいと同時に、半年ぶりの恒例“ムギコヤドカタウィーク”が始まりました。
去年のちょうど今頃始めたサンルーム増築工事。
今シーズン来店してくださった方はご存知のとおり、いまだ未完の状態。
春先にダッシュでお店スペースにもなる一階部分だけなんとか完成させましたが、プライベートなサンルームとなる二階がまだ窓もなければ内壁も張られていないまま、春から秋は手がつけられずにきてしまったのです。
(大きな台風などが来ないで助かりました。。)
来月から、棟梁(相方)の冬の仕事が始まるまでのこの数日間が勝負。
一気に完成させて、ぽかぽかサンルームで冬を過ごしたい!
私の持ち場は、昨年と変わらずペンキ塗り。
昨年どころか、ここ数年、ちっともそこから昇格できません。
しかし、そんな不遇にもいじけることなく、黙々と塗り続けること、角材20本以上。
ぽかぽか日射しも暖かく(この時期は室内より外のほうが暖かいことも)だんだん調子が出て来て、鼻歌混じりになってきたその頃.....
あ!と思ったら、塗り立ての表面に点々と梅の花のような模様。
犯人は、こやつら、です。
最前線でジャマをするのはもちろん、twitterなどでも登場回数も多く、いまや看板猫の座を奪わんとしている「マイケル」。(左上)
その妹で、兄に負けじと活発でやんちゃガールの「ジャネット」。(右上)
兄弟とは腹違いの同級生、ちょっぴりグズでおっとりさんの「シロンボ」。(左下)
こちらも腹違いながら今季デビュー組、上がキジトラの「コロンボ」、中と下はなかなかの美猫兄弟の「トミー」と「マツ」。(名前が酷い...)
この今がやんちゃ盛りのノラチビ軍団が、作業現場を遊び場と勘違い。
あっちで釘の箱をひっくり返し、こっちで木材をシーソーにして飛び跳ねたりと、邪魔し放題。
追い回しながら、ついつい構ってしまうので、作業がなかなか進みません。
これまでのわが家の常連ノラ(この子たちの両親やじいちゃんばあちゃんなど)は、もっと警戒心が強く、いつまでも近づけばシャーと威嚇され、触れることもほとんどできませんでした。
それはそれで「ちぇ」と思ったりもしたのですが、今年生まれたこの同期生たちときたら正反対。
抱きかかえられても、弄くりまわされても、まったく平気。むしろ喜んでいる様子。
ノラの遺伝子も書き換えられてきたのでしょうか。
「お前たち、そんなことでこの厳しい野生を生きぬいていけるのか?」と、お腹を見せて転がっているこの子たちを撫でまわしながら、よく説き聞かせているのですが、つい数日前、出先からの帰り道に、うちからずいぶん離れた場所で、この子たちの一匹を目撃。
うちの半径数十メートルで暮らしているのだとばかり思っていたので、こんな場所で、と驚いたのですが、さらにそこで見かけたチビは、耳をピンとたて、目つきも鋭く、物陰からじっとこちらを伺っている表情は、しっかり野に生きる野生動物そのもの。
この子たちにも、私たちの前で見せるのとは違う顔を持っているんだな、ということを知り、安心したような、ちょっと寂しいような気持ちがしたのでした。
これからの厳しい季節、がんばれよ。というより、共にがんばろうな、だな。
猫の手を借りるどころか、猫の手に妨害されてばかりのこの「やかまし荘」の工事。
雪が降るまでに終わるといいのですが.....。