小屋じまい後の片付けをしたり、関西方面への出張に出たり、そこから戻って寒さに縮こまってぼんやりしているうちに、師走も10日を過ぎてしまいました。
今年の冬のはじまりは、どかーんと雪が積もってわあきれいキャッキャッとはしゃいだりもできず(雪はちらちら降って薄く積もっては融けての繰り返し)、かわりに冷たい風がびょうびょうと吹いて、気温はじりじりと下がってすでに真冬日...。
なんだかじわじわと絡めとられていくようで、つい気持ちも沈みがち。
これは温かいものでも食べて英気を養わねば、ということで、せっせと身を守る防護服(脂肪)ばかりは厚みを増していくばかり...!
ムムムでトホホな長い長い冬の始まりです。
なかなかない西への出張にかこつけて、思い立って一日だけ京都で道草してきました。
ひとりで滞在するのは初めて。
自転車を借り、目的もきっちり決めずにぶらぶらと。
もうとっくに過去のことのように思っていた紅葉が、まだちらほら残っていて、拾い物をした気分。
今年はあちらこちらでたくさん紅葉を楽しみました。

前夜は遅くに着いて、その足で向かった西陣の「船岡温泉」。
ご近所のおばあちゃんや家族連れに混じってのんびりと。
京都でホテルのお風呂以外に入ったのは初めてだなあ。

早朝の船岡山公園。
背後に大文字焼きの「大」の字を、目の前に京都の町並みを眺めながら、近くのベーカリーの焼きたてパンをぱくり。いい朝食でした。

鴨川を何度か渡って東へ西へ。
自転車だと、普段は車やバスで通り過ぎてしまう光景が見られたり、街の人の声も聞こえます。
サイズとしてもちょうどよいし、今度からも自転車で巡ってみよう。

ピークは過ぎてしまったものの、まだまだ見事な下鴨神社参道の黄色いトンネル。
人出もひと段落した後のようで、ちょうどよかった。
糺の森の古本市にいつかは来てみたいと思いつつ。

山門と袴の朱色がぴったり揃って鮮やかだったので、ぱちり。
お正月に向けての見習いさんたちかな。初々しい感じでした。
このほか、お決まりの恵文社やガケ書房やその他の古書店、カフェや小さなお店をいくつかハシゴ。
京都というのは、やっぱりなにか「ここにしかない」人を惹きつける力が強い街。
ハマるとハマってしまう人の気持ちもわかる気がします。
幸いずっぽりハマるというところまではいかないようなので(そんなことになったらお財布が堪りません!)、帰ってからも、次はいつになるのかなあ...とぼんやり懐かしむくらいですが、ふっとしたときに、鴨川べりで見上げた薄い青い空とひんやりした風を思い出せるのは、なかなか悪くない気分。
気まぐれな思いつきでしたが、この機会に寄ってみてよかったな、うん。