羽田発石垣行きの直行便は、早朝6時40分発。
この山奥からだと、朝に出て、、、というのでは、ちょっとツライ。(というか、都心に住んでる人でも、この時間って無理ありますよね?!)
そこで、前日の夜遅めに北軽を出発し、高速のサービスエリアをハシゴ(?)しながら、ゆるゆると東京へ。
24Hオープンの羽田空港のパーキングは、平日割引があるので、日にちが変わってから入庫して、しばらく仮眠。
空港は、ただでさえ期待と不安でドキドキするもの。深夜の空港は、もっとドキドキして、とても眠れそうにありません。
明け方の東京は、肌寒い霧雨。車に置いていこうと思ったパーカの上着も着ていくほど。まだまだ南国に向かう実感なし。
定刻通りの出発。飛んでしまえば、もちろん、この空!
国内線はほとんど乗ることがないので、飛行機の小ささにビックリ。ヒコーキ嫌いの相方も、思ったほど青ざめたり硬直したり暴れ出したりすることなく、ひと安心(笑)。
持参したiPodからは、ビギンの島唄。いよいよです!
石垣空港に到着。気温は25℃。東京と一変、カラッとした晴れで、ムシ暑さはなし。
港に向かうタクシーからの眺めが、すでに南国の色彩。
昼過ぎに竹富島に渡ることにして、午前中は港付近の市街の散策。
小腹がすいたね、と話していたら、イイモノ発見!かまぼこ屋さんの「おにぎりカマボコ」。ジューシーという黒紫米の炊き込みご飯がカマボコに包まれていて、これがウマい!
気分よく散策開始♪
朝早すぎるせいか、街にもまだ人影はまばら。
まずは地元の人も利用する市場や、お土産店が並ぶ「あやぱにモール」へ。
早速、こちらならではの色鮮やかなフルーツなど、食材に出会いました。相方は、自分の作ったものとの違いを確かめるべく本場のサーターアンダーギーをパクリ。本場のアンダーギーは、ドーナツ生地にかぼちゃや紫イモなど、何かを折り込んで揚げるのが主流のよう。
さて、上陸後発の記念すべき食事は、もちろん島ソバ!
最近、人気が高いと評判で、ネーミングもインパクトある「すば屋ボサノバ」。おそばやさんというよりカフェのような雰囲気のポップな店内で、おばちゃんたちが元気にキッチンに立っています。11時半のオープン直後だというのに、お客さんはどんどんやってきます。
オーダーは、ソーキソバの大と小。それにオリオン生ビール♪(これからの旅程も含め、いったい何リットルのオリオンビールを飲んだやら。。。)濃いめの味付けの骨付き豚三枚肉はトロトロに柔らかく、こってりダシのスープと合わせて美味しい〜!(あとから食べたお店と比べると、やはりここは少しこってり派のよう。)初ソーキソバに大満足。
すば屋ボサノバ
住所: 石垣市美崎町8-4
電話: 0980-82-3635
営業時間: 11:30〜19:00
腹ごしらえも出来たところで、いざ竹富島へ。
八重山観光フェリーの「サザンクロス号」。オンボロですが、轟音を響かせながら波をかきわけ猛スピード。あっという間の10分で竹富島に到着。念願だった「神の島、唄の島」に、とうとうやってきました。港には、これからお世話になる民宿「新田荘」から、頭にてぬぐいをまいた小柄な可愛らしいおじいちゃん(以下オジィ)が迎えにきてくれていました。
竹富島は、面積5.42平方㎞、周囲9.2㎞の小さな島。目立った丘陵もない平べったい島の1/3ほどの面積は、牧場や車エビ養殖場で、残りの場所の3つの集落に人々が住んでいます。
民宿に向かう道すがらも、牧草地などのどかな風景が広がります。
宿につき、簡単な説明を聞き、荷物を置いたら、サンダルに履き替えて早速お出かけ。
もともと珊瑚が隆起して出来た島ということで、島内の道は一見砂のように見えて、実は全部真っ白な珊瑚の道。そこを、観光用の牛車が、ゆっくりゆっくり進みます。
家々の周りは、こちらも珊瑚をていねいに積み重ねた塀が囲んでいますが、みな胸くらいの高さなので、中をのぞくこともできて解放的。
屋根はオレンジの赤瓦をしっくいで固めて、守り神のシーサーが乗っています。シーサーは、専門の職人がいるのではなく、屋根を作る職人さんが仕上げの仕事として作ってくれるのだそう。ひとつひとつ個性があって面白い!
島のいたるところに、赤やオレンジのハイビスカスや、名前の知らない生まれて初めて見るような花が咲いています。ハイビスカスは冬も年中咲いているそう。朝咲いて夜には散ってしまう一日花だということを初めて知りました。
集落を一巡りしたあと、西桟橋から浜辺へ。
この海の色!こんなに澄んできれいなエメラルド色の海は初めて!!
海外のリゾートをよく知る人も「竹富の海がいちばんだと思う」と言っていたのも分かります。
遠浅の珊瑚礁の浜がずっと先まで続いています。
西桟橋から浜づたいに、島で一番の美しさと言われるコンドイビーチまで歩きます。
夏のハイシーズンを過ぎた浜辺は、人も少なく、売店などもない代わりに、のんびり過ごすことが出来そう。それでも、まだまだ十分泳ぐこともできる気温。今くらいの時期がベストかもしれません。
引き潮の時に現れる珊瑚の島のような部分も、ちょうど見えていました。
海岸沿いのあちこちに、パイナップルに似たアダンの実がなっています。この植物の葉を使って、島草履などが編まれるそう。
このあと、歩ける範囲で散歩をして、ちっちゃな商店で買い物などをしてから、宿に戻り、縁側でオジィとおしゃべり。
もともと島の人間だが、しばらく外に出ていて最近また戻ってきたこと、今住んでいる(民宿の隣にある)自分のうちは、オジィが19歳の頃に西表から切り出してきた木を使って自分で建てたこと、海外も40カ国以上行ったことがあること(正確な職業は不明、おそらく大工)。来月おこなわれる島をあげての盛大なお祭り「種取り祭」のこと、などなど。
話し出すとオジィの話は止まらない。80は超えているだろうけど、耳も言葉もしっかり元気。
お値段からは想像もつかない、驚くほど豪華だった夕食(ステーキ付!)のあと、夜の散歩。白い珊瑚の道は、月明かりだけで十分明るい。
部屋に戻って、満月の部分月蝕を見る。どこかから、三線の音と唄声が聴こえてくる。祭りのための練習のよう。
その音を子守唄に、「ホントに島にきてるんだなぁ」と思いつつ、長い一日目の終わりの就寝。