【3】
クリスマスローズ
毎春、庭に初めて姿を見せる緑は、クリスマスローズの葉っぱ。
白と茶色だけだった風景に、雪の下から濃い緑の葉が見えると、「おお」と胸が踊ります。
もちろん花そのものはまだこれから。
地植えなのでいつも足元で垂れ下がる形ばかりを見てきたけれど、ピークを過ぎたら花の部分だけ摘んで水に浮かべると可愛いということを、先日、花のプロの方に教えて頂いた。
そうしてみると、この花独特の花心の模様やグラデーションがよく見えて、本当にすてき。
新たな愉しみを知ったので、花が開くのがいっそう待ち遠しくなりました。
【4】
準備体操
冬の間、もっとやれただろうと思うのに、意外とできなかったことのひとつ、“カフェのお客さんになってみる”こと。
本を一冊だけ持って、気に入りのカフェの隅っこの席でコーヒーを頼んで、読み耽る。
つまり、カフェオープン中の逆の立場になるってみること。
先週、東京出張の合間に、ようやくそんな時間が取れました。
西荻窪駅前の今野書店に立ち寄り、平松洋子さんの「野蛮な読書」の文庫版を手に入れて、(「今野書店」は初めて入ったのですが、とても感じのよい町の本屋さんですね。谷中の往来堂書店や鎌倉のたらば書房に通ずる、好きな匂いのする新刊書店でした。)、その足で「松庵文庫」へ。
お昼時で混雑していましたが、運良く隅っこの席に案内され、ランチを頂き終わるくらいにはお店も静かになっていたので、そのまま念願のコーヒーと本タイムを制限時間(仕事上の)ギリギリまで堪能。
章の区切りがくるといったん本を置いて、ぼんやり店内のぐるりや外の緑を見ながら、自分の店での「視点」と重ね合わせ、ああ、あそこは今年ああしよう、と思いついたり。
あらためて「カフェのひと」になるための、秘かな準備体操の時間にもなりました。
たまたま手にした「野蛮な読書」の冒頭が、平松さんも西荻窪の書店(こちらは古本屋かも)で本を買い、そのまま近くの店(このときはモスバーガーでした)で没頭するエッセイだったのも、不思議なシンクロで静かに興奮。
場所は違えど、そんな本と目の前の世界とがシンクロするごく個人的な愉楽を、私たちの店でも感じてもらえたら嬉しいです。
【5】
オープンの案内
そんな準備体操も経て、今春の「麦小舎」オープン日を確定しました。
今季もだいたい例年どおり。4月18日(土)からの再開です。
GWの営業日も載せましたので、
カレンダーをご参照ください。
いよいよですなー。