八ヶ岳に行って、ハンモックに揺られてきた。
過去ログでも紹介したハンモック専門店「ハンモック2000」のショールームは、八ヶ岳の南麓をほぼ下りきった、のどかな農村風景の中にある。
もとは保育園だったという旧い建物を手直ししたショールームとギャラリー。お隣にはお寺。庭には大きな桜の木。そんな見事なジャパン・ノスタルジック(?)風な光景に、原色の色使いが鮮やかなハンモックが、普通に、当たり前かのように調和して、置かれている。
入り口には、うちとお揃いの(、、ではなくて、うちが買ったのです、以前に。)ハンモックチェアが、くたびれ感もいい感じに掛けられ、中にはネット状のもの、布タイプのもの、大人用、子供用、さまざまなハンモックのパターンが揃い、壁が白く塗られた店内でぱぁ〜っと広げると、色鮮やかでとってもキレイ。
薪ストーブ、中古の木製家具、さりげなく置かれた小物たち。これはこれは、相当のセンスでなければ、この「質感」は作れない。
そして、その店主のMさん。気取りなく、飾りなく、それでいて相手を気遣いながら話してくれる。自家製ミントのミントティを、とっても美味しく煎れてくれる。なるほど、この人だからこの雰囲気を作れるんだなぁ、と納得。
気付くと、老若男女、雑多なひとびとが、代わる代わるこの場所を訪ねにやって来る。そして、みんな何をするでもなく、なんとなくここで過ごして行く。(中にはとってもオシャレ子ちゃん風な子たちもいる。)
わかる。私も近くにあったら通ってしまうだろう。ある種のカテゴリーの人たちにはたまらない、強烈に引き寄せられてしまうような空気が、ここにはある。
ハンモックと、店主と、店主の猫(名前はボン)と、訪ねてくる人たちと、それらを取り巻く時間の流れ。
私たちの作って行きたい「コトバにできないカタチと空気」が、この場所には、すでに存在しているような気がした。悔しいくらいに。
それにしても、あらためてハンモックに寝転がってみると、目の前にはもう空と木しか見えない。たった1枚の平面状に編まれたり縫われたりしただけのものなのに、その中にすっぽり包まれて浮遊する感覚には、他では味わえない心地よさがある。
(やっぱりここにある商品は、そこらで手に入るものとは違って、どれもしっかりと安定感があって、体がむずむず落ち着かない、なんてことは、まったくないのだ。)
適度な木が2本あれば、またはスタンドが建てられさえすれば、どんな場所でもあっという間に、最高にリラクシンなものにしてくれるハンモック。
いやぁ、これはなかなかどうして、奥の深い代物なんだ、ってことに、気付いてしまった。
さて、我が家の2代目、3代目は、どのコにしようか・・・。
hammock2000
山梨県北杜市高根町五町田1245
OPEN 11:00〜18:00(金土日月祝)
http://www.hammock2000.com