どうしたことか、いつまでも秋が終わりません。
今朝も霧の深いひんやりした朝でしたが、ストーブを点けるほどの冷え込みではなく。
11月に入って、何度か霜が降りるほどの寒さはありましたが、それ以外は氷点下にもならず、あの思わず歯を食いしばるような寒さはまだやってきません。
浅間は先週末の雨の日に初冠雪(これも平年より10日以上遅かったよう)をしたものの、きりっとした白さではなく、ちょろちょろっとシミがついた程度。
振り返ると、9月の前半に気の早い秋雨前線がやってきて、山の色づきが慌てて始まって。
そこからは大きな嵐もなく、10月も穏やかな日が多かったので、紅葉も長くじわじわと味わえました。
特に、終盤のカラマツになってから。いつもなら黄金色のピークはまともに見られるかどうかのうちに散ってしまうのに、今年はあちらこちら移動しながら2週間以上眺めていた気がします。
そして、その“最後の一葉”が完全に落ちてしまい、さぁいよいよかと覚悟を決めて以降も、ピリッと冷たい次の季節の入り口が開くでもなく、ダラダラと足踏み状態。
映画の撮影現場などで、スタッフも揃いすべての準備が整っているのに、肝心の主演俳優が到着せず、手持ち無沙汰に仕方なく談笑しているような、そんな宙ぶらりん感(?)。
秋は一年でいちばん好きな季節であり、もちろん暖かい日が多いに越したことはないのですが、やっぱり来るべきものが来ないというのも落ち着かないもの。
またこれが、「あの頃はのんきにあんなことを言っていて…」と、後で泣く泣く思い返すことに繋がるような気もして、やきもきハラハラ。
お天気のためだけでなく、この数ヶ月に身近に悲しい報せが続いたことも、秋をずるずると引きずってしまう原因のひとつかもしれません。
いずれにしても、お天道様にグズグズとケチをつけたりしたら罰が当たるというもの。
猶予をもらっている間に、山の動物たちを見習い、黙って静かに粛々と、冬ごもりの支度を進めておくしかありませんね。
2週間ほど前、八ヶ岳のふもとで出会ったカモシカ。
* * *
私たちにとって、その冬ごもり前の最後のお楽しみといってもよい新潟・柏崎「タンネ」への出張本屋も、いよいよ明後日。
今年は、出張や古本市などのイベントにほとんど出られなかったので、久しぶりなこともあり、嬉しく準備を進めています。
食いしん坊なタンネ店主をイメージすると、どうしても「食の本」が多めになります!
レシピやエッセイ、食にまつわる本は新旧いろいろ持っていこうかと。
また、タンネで開催中の器の展示のテーマ「お茶のおとも」に合わせて、これからの季節、コタツやストーブにあたりながら、思いついた時にふっと手に取って開きたくなる“お茶請け本”を意識してセレクトしてみます。
お値段も千円札一枚で数冊買えてしまうようなリーズナブルなものが多めです。
この冬を一緒に過ごしたくなる器と本を探しに、晩秋の里山へぜひお出かけください!
持っていく本のごく一部です!
■キジブックス in gallery tanne■
11月22日(日)11:00〜17:00
gallery tanne(新潟県柏崎市谷根3179)
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※当日、タンネでは食事のメニューはありませんが、近くには「フィッシャーマンズケープ」など海の幸を味わえるスポットもあります!
※初めていらっしゃる方にはちょっとドキドキの「タンネ」へのアクセス!ですが、途中、「さけのふるさと公園」で青海川の鮭の遡上を間近に見たり、秋のドライブコースにも最適です。
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