この場でのお知らせが遅くなってしまいましたが…。
冬の間、ごそごそと準備を進めていた刊行物が発行されました。
北軽井沢をはじめとする浅間北麓の魅力を発信しつつ自慢しちゃおうという、その名も
「浅間北麓じまんマガジン『きたかる』」というフリーマガジンです。
「きたかる」という名のフリーペーパーは、数年前に3号まで発行されていました。
今回はその前身を引き継ぎ、リニューアルという形です。
編集メンバーと、判型を新たに、この春より季刊として、北軽井沢を中心とする各所で無料配布していきます。
復刊の話が持ち上がったのは、昨年の秋の終わり。
発行元の「北軽井沢じねんびと」のF事務局長に声をかけていただき、いつものお調子者の勢いで一も二もなく「やりたい!」と即答。
この北軽井沢をなんらかの形で発信していくことは、長年の夢でもあったので、それこそ「待ってました!」なタイミングでした。
取り上げてみたいテーマはすぐにあれこれ浮かんできましたが、とはいえ具現化する術がなくどうしようか…… と困っているところに、次々と強力な助っ人が現れました。
長年広告業界でお仕事をされてきて一昨年から北軽井沢暮らしを始められたYさん夫妻(ご主人はWebなどを駆使した販促のプロ、奥様はコピーライターです)。
以前から、素敵な写真を撮ることで個人的に勝手に巻き込もうと決めていた地元在住の写真家女子Mちゃんと、さらに経験豊富な現役プロカメラマンでいらっしゃる彼女のお父さん、Sさん。Sさんは全体のアートディクレターとして誌面のレイアウトもしてくださることに。
さらに、地元で何かコトを起こすときには必ず頼りにするアイデア豊かな盟友Y。
事務的な管理は、Fさんの奥さんAさんもサポートしてくれることになり、気づけばそれぞれが持ち味を出し合える、贅沢なほどのチームができあがっていました。
もちろん、発行元の「北軽井沢じねんびと」のメンバーである、地元の農工商の中心人物であるおじさまたちが、縁の下の力持ちとして活動を支えてくれます。
途中、長野原町の町長をはじめとする各担当者の方にもプレゼンを行い、印刷費などを町の予算から援助してもらうことにもなりました。
そうした体制の整備と並行して、取材や編集作業にも着手。
この新しい冊子で、北軽井沢のどんなところを伝えていくのか、という点については、繰り返し意見を交わしました。
出てきた答えは、この場所を愛する人たちの自負と愛着を探す旅。
この場所に限らずどこでもそうだと思いますが、その土地に対する想いは人それぞれ千差万別。
決して誰かがひと言で決めつけられるものではありません。
さらに、北軽井沢独自の特徴として、ここには常時暮らす人以外にも、(元の私がそうであったように)この場所が好きで縁ができ、外から通い続けてくる人もいます。
それぞれが少しずつ違った角度から、北軽井沢のことが大好きで、誇りに思っていて、その理由はひとつではなく、また、必ずしもひとつでなくてもよいはずです。
私たちも、冊子を作ることで、「北軽井沢の良いところは○○です」とスローガンのように上から決めつけるのではなく、100人いれば100通りある理由のひとつひとつを拾い上げてみようと思ったのでした。
そのため、ページ数の多くを、ここに暮らす(または通う)ごく一般の人たちのありのままの「声」や「姿」に割いています。
作り手の主観やコンセプトも大事なことではありますが、今回の冊子に関しては私は、それは後から自然についてくるもの、うっすらと背景に匂う程度のものでよいと考えています。
その他、作り始めるにあたっての決意表明?的なものは、本紙の取材後記に書かせてもらいましたので、そちらをご覧いただけたら。。
リニューアル創刊号は、GWから配布が始まったばかり。
感想や評価はまだまだこれからで、完成したことの嬉しさ半分、怖さ半分というところですが、ひとまずたくさんの方が手にとってくれてちらほらと紹介してくれているので、ありがたい気持ちでいっぱいです。
制作メンバーはまだまだ新しく参入してくれる方も募集中ですが、ひとまずこのメンバーで一緒に仕事ができること。
また、行政を含めて、これまで接点のなかった地元の方々とも関わりを持たせてもらえること。
個人的には、これまでのお仕事とはまた違う刺激と、小さくとも確かな手応えを得られて、楽しくてなりません。
目に見えないマスが相手ではなく、取材の対象も伝える先もごく小さなエリアに限られていることが、今の私の身の丈にも、こうありたいという欲求にも、ちょうどタイミングよくぴたりとくる感じがありました。
あらためてこの冊子は、「持続してアーカイブを残していくこと」が何より重要だと感じています。
日頃のんきな私にしては微かなプレッシャーも(笑)、またこれから大変なことも出てくるとは思いますが、過程や経験そのものを楽しみながら、心強い仲間や支えてくれる皆さんと、できるところまでやってみたいと思っています。
どこかで見かけたら、手に取り、小さな山麓の村に流れるのどかな時間や、目立たずとも地に足をつけて生きる素朴な人々の営みに、ほんの少しだけ思いを馳せてみてもらえたら幸せです。
フリーマガジン『きたかる』を、どうぞよろしくお願い致します!!
●『きたかる』ウェブサイト:
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https://www.facebook.com/kitakaru.me/
さっそく次号に向けた取材・撮影も始まっています!