GWからあれよあれよと日々が暴走中。
今年はなんだか自然界のペースも速く、カッコウの前にエゾハルゼミが鳴き出したり、早咲きのツツジを追いかけるように、ふだんなら6月半ばが見頃のレンゲツツジがもうあちこちで咲き出して。
木々の緑ももはや新緑というより、一段濃い、夏間近の勢いに。
こんなスピードではあっという間にまた秋が来て寒くなってしまうよ、、、と心配になるほど。
ひと息つけて落ち着くためにも、5月の日々を記録しておきます。
先週の土曜日は、牛たちに会いに。
北軽井沢で毎年5月に開かれる、乳牛の品評会「スプリングショウ」。
岸田衿子さんのエッセイなどで昔の様子を読んでいたけど、実際のものを見たことがなかったので、フリーマガジン「きたかる」の編集仲間と一緒にお邪魔することに。
グラウンドのなかに競馬場のパドックのようなスペースがつくられ、そのまわりに北軽井沢や各地から集まってきたホルスタインがずらり。
年齢ごとにいくつかの部門にわかれて、パドック上に登場し、いくつかのポイントごとに審査される。
関係者の方に聞けば、ここに連れてくる牛は、持ち牛のなかでも自慢のエリートたち。出番直前まで、櫛を入れられたりドライヤーをかけられたり、おめかしにも余念がない。
地元の萩原牧場のお嫁さんNさんが、牛のこと、暮らしのことなど、いろいろ教えてくれた。
Nさんは実家も酪農、小さい頃から牛が好きで好きで仕方なくて、また牛飼いに嫁いだ。お子さんも3人+お腹にもうひとり。その子供たちがまた可愛らしくて、たくさん写真も撮らせてもらった。(次号の「きたかる」をお楽しみに!)
晴れの舞台を迎えた牛たちはみんなピカピカして、身体中からエネルギーがみなぎっている。大きくて、触れたら当たり前だけど温かい。
そして、そのまわりにいるNさんをはじめ酪農に携わる人たちが、みな誇らしげでいい顔をしていて、これぞ北軽井沢の土地に生きてるぞという感じ。
なんだかすごくいいものを見た。見させてもらった。地元のことなのに、まるで知らない世界。
「スプリングショウ」は、もっと一般にも告知して、みんなが見に行ったらいいと思う。
翌日、日曜日は前橋へ。
私たちにとっては毎年この時期恒例になった「敷島。本の森 ブックマルシェ」への出店。
今年は日曜日1日のみだったので、あっという間だったのですが、ひと言で言うなら、本当にここはパラダイス。
松林のなかにてきとうに点在する古本ブース。どこからともなく流れてくるチェロの音や歌声。少し離れた芝生にシートを広げて寝っころがる人たち。笑い声。鳥の声。
チョウチョまで、無防備に葉っぱにとまったままウトウトしていた。
でもって、こんなにピースフルなのに、きちんと本が売り買いされる!(ここは重要なポイント。)
年々、定着して、ちゃんと本が好きで本を求めるひとがやってきてくれる。
「これ、まけてよ」としっかり値切ってくるおじさまもいて(でもこれが本来の古書市の姿)こちらもボンヤリばかりはしていられない。スリリングなのにピースフル!
こんなイベントが、同じ県内で、それも気心知れた友人が企画してくれていることに、感謝と、フフンと自慢したい気持ち。
初めて出店で参加した別の友人が、「なに〜もう〜〜群馬いいじゃん〜〜」とトロけていて、そうですとも!と、勝手に自分のことのように鼻をふくらませておいた。
しかしよその出店者さんを眺めて、自分たちがこのところ古本に力を注げていないことも痛感。もっとがんばらないとなぁ。
主催の「フリッツアートセンター」の土屋くん、小見さん、お疲れさまでした、そしていつもありがとうございます。また来年!!
その翌日、5月16日(月)。
カッコウの初鳴きを聴く。
たぶんこの日が北軽井沢の初鳴きじゃないだろうか。
ほかの鳥たちは忙しげにしているのに、カッコウだけのんびりしていたのでハラハラしていたところ。
よかった。おかえり。がんばって鳴いて、がんばって托卵してください。
そういえば、文中でも何気なく触れているけれど、出来上がった北軽井沢発フリーマガジン「きたかる」のこと、きちんと紹介していなかった。
次で書きます。