こんな極寒の地に住んでいると、冬の楽しみといえば、そう、温泉。
上州(群馬)と信州(長野)のほぼ県境にある我が家は、地図を開いて改めて見てみると、右も左も温泉に囲まれているんですね。
(福島生まれの相方にとっては、珍しく感じることでもないようですが。)
一番最寄りの有名温泉といえば、やはり草津温泉(車で飛ばせば25分)になる訳ですが、私たちはなぜかあまり利用しません。(草津よりは万座派。)
かたや腰に痛みを、かたや喉から気管支に違和感を感じる脆弱コンビが、今回、湯治先に選んだのは、こちら〜♪ 「四万温泉」でーす。
私は学生の時以来、相方は初の四万来訪。
うちからまっすぐ行けば45分ほどで着きます。
途中、進んでいるのかいないのか、そうは言いながらもやはり徐々に山肌が切り開かれていっている、「八ツ場(やんば)ダム」整備地を眺めながら車を走らせます。
もう数年したら、そのあたりがダムの底に沈むなんて、なんだかリアリティがないのですが。。
原町から四万・沢渡方面へ。
本当は、沢渡の『
まるほん旅館』を目的地にしていたのですが、着いてみたらなんと休館。(日曜日なのに!)
仕方なく、なんの予備知識もないまま四万へ向かいました。道すがら、雪が舞い出します。
「たしか『
たむら』って所は有名よね」
と、うろ覚えの知識で向かうと、たしかに、ででーんと風格が。
その分、日帰り入浴のお値段も、どどーんと¥1650もしてしまったので、んんん、、ちょっとぉ、、、ということで、退散(なので写真だけ)。
『たむら』から少し坂を下ったところに、赤い橋の向こうになにやらレトロな建物が。
『
積善館』とあります。
おそるおそる引き戸を開けて入ると、気さくな番頭さんがどーぞどーぞと案内してくれました。
入浴料は¥1000。レトロ風な離れにある「元禄の湯」(男女別)と、「岩風呂」(混浴)に入れるそう。
この「元禄の湯」が、かなりたまげました。
ガラリと扉を開けたら、いきなりこの光景!
脱衣所からお風呂までが一緒になって繋がっているのです。
室内は天井が高く、窓の白い桟や、タイルの色調などが、まさに大正ロマンの雰囲気そのまま。
浴槽は小さいサイズ(と言っても4人くらいは入れます)が5つで、特に湯の種類が違うということもないのですが(笑)、プライベート感が楽しめます。
湯温は少々熱め。浴槽は昔の温泉風で深いです。
この他に、よく見ると、壁際に小さなドアと小窓のついた怪しい部屋がふたつ!
「蒸湯」と書かれた手書きの表示は、見落としてしまいそう。
中には、タイル張りのベッドのようになった部分があり、そこに寝転べる、、、要はサウナなんですが、狭いし真っ暗だし、壁はところどころ剥げ落ちているし、閉所(狭所)恐怖症のひとには、1分ともたないでしょう。(瞑想などしたい方には、うってつけです。)
私の後から入って来たギャル4人組も、「きゃー、なにこれーっ! 超しぶ〜い♪」と、はしゃいでいました(笑)。
たしかに「超しぶ〜い」、デス。一見の(一浴の)価値あり!!
四万のお湯は、一見、無色で無臭、さらさらした感じですが、あとからじんわりじんわりと効いてくるような気がします。
さすが、古来より「40.000の病を治す」と言われた湯治場だけあります。
さて、これで、年末までの多忙なシーズンを、元気に乗り切りたいものです。