モーレツな勢いで、芽吹きが進行中の北軽井沢です。
ヤマザクラは今まさに満開。出遅れたコブシも咲き始め、黄色いヤマブキが鮮やかです。
道ばたに目を落とせば、そこここにスミレが小さく首をかしげています。
ふたり揃っての、久しぶりの完全休養日。
午前中に、相方のたっての望みだった、フィッシングへGO!
やってきたのは、うちから車で5分とかからない、釣り堀ハイロン湖。
釣り堀といっても、ショーバイする気のまったくない、もとからある湖をかろうじて「マス釣りエリア」、「ルアー・フライエリア」と分けたくらいの、なんとも鄙びた加減がカッコいいこの場所は、だらりとするにも、始めたばかりのフライを振り回す練習をするにも、絶好のスポット。
一緒に釣り糸をたらしてるお仲間といえば、時間の有り余っている引退組じいちゃんたち数名。
「今日は○○さん、来ねえなぁ〜」
「××さんの葬式に行ってるってよ」
「え! ○○さん、死んじまったのかい?!」
「そうでねくて、××さんが死んじまったのよ」
なんて会話を遠巻きに聞きながら、穏やかな時間が流れます。
得意のルアーを脇において、必死にフライを自主練する相方。うねうねとしなる糸は、なかなか思うように扱えず難しいみたい。
まあまあ、慌てずとも。じいちゃんたちを見習って、ゆっくりやっていきましょう。
春霞でなければ、浅間山も一望の、ハイロン湖。北軽の秘かなお薦めスポットです。
半袖でもOKなくらいの陽気となった午後。
うちにじっとしておられずに、今年初めて、自転車を引っ張り出して、春の野へ。
浅間をバックに青々としてきた牧草地、きらきらと光を受ける小川を越えて、グングンこぎます。
やがて到着したのは、以前から知っていながら、なかなか立ち寄る機会を持てずにいた『
陶ギャラリー美土里の洞(みどりのほら)』。
草津在住の陶芸家、山口洋史さんの作品が並ぶお店です。
奥様とは以前に顔見知り。ちょうど外出先から戻って来られたので、ツカツカとお邪魔して、お茶を頂きながら、店内もゆっくり見させて頂くことができました。
窓辺に置かれた大きな器は、「練上」という凝った技法で作られたもので、近くで見ると点描画のように細かなかけらを積み重ねているのが分かります。
このほか、藍や白い粉引のものなどは、普段使いで楽しめそう。
中でも私が惹かれてしまったのは、「木肌」シリーズと名付けられた、白地にわざと引っ掻いたような溝を作り、そこにグレーや茶に近い色をかけた、まさに木の幹のような風合いの一連の作品。
見た目にもとても洒落ているのですが、手に持ったときの感触がとても優しいのです。(写真ではわかりづらいのですが。)
ほっこりとした丸みと、焦げ茶とクリーム色の配色がかわいい器も、同タイプでもう少し大きめのものがあれば、カフェオレボウルに可愛いだろうな、などと妄想が膨らみます。
東京で装幀デザインのお仕事をされていた奥様(奥様という呼び名がふさわしくないような、とっても可愛らしい女性デス♪)と、仕事のこと、北軽のことなど、とりとめなくお喋り。
意見が一致したのは、この北軽井沢という町に潜在する優れた「人材」の豊富さ。
色々な分野での才能を持つ、濃くも面白い人びとがこれだけ集まる町というのも、そうそうないのでは....
あとは、そうした「個々」の面白さが、うまい形で集約され、リンクされていけば、もっと興味深い町になるのになぁ、と、私も改めて感じました。
(すっかり長居をしちゃってごめんなさい! また、伺わせて頂きます♪)