いつものように朝5時半、うちを出ると、明らかに空気の質が変わっていた。
少しひんやりする...とかいうのではなく、空気の芯が冷たくなっている。
昨日の午後に眺めた入道雲も、はっきりと「夏の終わりのカタチ」をしているなぁ、と思ったけれど、本当に夏が終わってしまった。
あまりにもあっけなく、余韻も残さず。
今年は特に身辺に気を取られていたのもあったけれど、北軽井沢の夏は、いつも希薄で、はっきりとした始まりもなければ、終わりの挨拶もナシ。
ぼんやりと、夢うつつの中で通り過ぎていくよう。
それは、夏以外の季節__草木のエネルギーが爆発するような春の息吹や、じわじわと厳かに沁み入るように深まっていく秋の神秘や、圧倒的な力ですべてを飲み込んでしまう冬のダイナミックさ__に較べて、ここでの夏の存在感があまりに脆弱で頼りないせいもあるのだろう。
勢いをなくした日射しの下、淡いブルーの空に浅間山の噴煙が東にたなびくのを見上げながら、洗濯物を干す。
こうして洗濯を外に干せるのも、あと数週間なのかしら。
ここでは、おひさまが洗濯を乾かしてくれるのは、年の半分以下。
もうまもなくすると、晴れていても気温が低すぎて、一日出していてもパリッと乾くことは不可能になる。これがせつない。
4日くらい前から咲き出した庭のムクゲの花。
ひとつ花が開くと、あとは季節を知っているかのように、次々に先を争うように咲いては、くしゅっと萎んで散ってしまう。
我が家では夏の終わりを知らせる花。
夏野菜の収穫も、そろそろ終わり。
食べるのが追いつかない程に実ってくれた、ナスにシシトウ、ピーマン。
トマトは今年色付くのが遅く、まだほとんどがこれからなのだけど、間に合うのかな。
短い夏の実りに感謝して、最後まできちんと味わいたい。
その後は、大根と白菜を植える。
宿題をギリギリまでためこむ癖は、オトナになっても治ることはないらしい。
そろそろ完成させなければいけない件を抱えて、ここ数日は真剣に焦っている。今日も完全ひきこもり。
全国の小学生諸君、ともに戦おう。