今も雨。昨夜と同じ状況で、夜になってからザアザアと。
少し前まで、間延びして迫力に欠ける雷がゴロゴロいっていました。
午前中から午後過ぎまで、少し真面目にパソコンに向かい、夕方前に、ちょっと大事な件で人と会ってきました。
週末を含め、ほぼ引きこもりに近い毎日が続いているので、よそゆきの顔をして出かけたのは久しぶり。ちゃんとした顔ができていただろうか...
* * *
晩ごはんの後に、何気なくあちこちのサイトを開いていたら.....
な、なんとーーっ! スゴいことを発見してしまいました!!
とんでもないトコロに、このページがリンクされているではないですかっ!!
これは、麦小舎至上『3大ビックリ』に登録できます。
(もうひとつのビックリは、前にもご紹介した「
休皆」さんでのリンク。
さらにもうひとつのビックリビックリは、近日中にお知らせしたいと思いマス。)
そのとんでもないトコロというのは、
こちら。
みなさん、ご存知でしたか? この類い稀なる可能性を秘めた恐るべきブログの存在を。
これは、山に暮らすある作家の記録です。
ソローの「森の生活」や、田渕義雄の日記などとは、若干おもむきを画しているものの、これもあるひとつの、否定しようのない、山暮らしの克明なキロクなのです。
そこには、「スローライフ」などと軽々しい言葉で置き換える事のできない、ある男の自然と対峙する真摯な姿勢が描かれています。
この「山」の舞台は、ここ北軽井沢。
そして、作者は2002年の芥川賞受賞作家、N・Y氏(またの名を「凡コバ夫」)です!(見れば、名前出てますが...)
このページの存在を本屋のYちゃんが教えてくれたのは、おととしの夏。
それ以来、夏がくるたびに、心ひそかにその年のオープンを楽しみにしてきました。
私は決してムシが好きな訳ではありません。(この点ではYちゃんと私には大きな違いがあります。)
そして、このページも、ムシを愛でたり、その生態を明らかにすべしと迫ったり、、というコトを目的としていません。(なにしろ写真は構図もピントもお構いナシ。あ、でも今年から、機材がグレードアップし、かなり見やすくはなってきたのですが。)
まず基本ルールをご覧ください。
「ムシを上手に撮ってはいけない。撮ったムシのことを知ろうとしてはいけない!」のです。
登場するムシたちは、本当になんの変哲もない、北軽ならそこいらじゅうにいる、蛾や、蜘蛛や、カマドウマ(われらムシバムファンはやつらを「カマディ」と称します)たちです。
それらをひたすらに(というほどアツい感じでもないのですが)、撮る、収める、見せる。
時には、私生活がほんの少し垣間見えたりする回もあるのですが、それらはオマケ。
山暮らし、というと、つい、美しい風景やら季節ごとの花などを見せびらかしたくなるものですが、この作者はそうした物モノには目もくれません。
その姿勢が、逆に凛として潔く、神々しいまでに見えてきてしまいます。
カッコイイ。とても凡人には真似のできない所業です。
...と、興奮のあまり説明が長くなってしまいましたが、この偉大なるページの片隅に「麦小舎ブログ」という一言を、発見してしまったのです!
一体いつから?! ずっと覗きにきていたのに、ここには気付かずにいました。
そして、すでに時遅く。。。今年のムシバムは、作者の下山と共に、幕を下ろした後。
ひとことお礼のコメントを入れたかったのに。(お返事など、よもや期待はしていません。)
* * *
実はこの夏、とうとう生コバ、いえいえ、生Y様と至近でお会いする機会に恵まれました。
一度は本屋さんのレジで。
そして、もう一度は、なんと週末の我が舎で!
(直後に書いてしまうのは、プライバシーに関するようで躊躇っていたのですが、ええい、もう夏は済んだし、よいでしょうか、Y様。)
何を隠そう、私は以前からのY様ファン(今ふと思ったけれど、Yをヨンとは読まないでね)。
作品はほぼすべて読破し、小舎の本棚にもいくつかご本を揃えています。
実物のY様を前に、小心者の私は、気の利いたことを何一つ言えず、去って行く後ろ姿をただただ見送るばかりだったのですが、2度目に本屋さんでお会いした時には、勇気を出して声をかけてしまいました。
「あ、あの、先日はうちの方にも来てくださって、ありがとうございました!」
「....(キョトン)??」
「あの、この裏の、カフェの...」
「あー、ああ、はい、あそこの」
「はいっ」
「ええと、じゃあアナタ、僕に給仕してくれましたか」
「(キュウジ....給仕!なんて素敵☆)はいっ、給仕、しましたっ!」
ほとんど記憶に残っていらっしゃらないようではありましたが、そんなことはいいのです。
その場で、本人から直接、
貴重なステッカーを頂戴し、もう天にも昇る心地。。
北軽井沢をあなどるなかれ。
この町では、往々にして、スーパーの袋を提げた芥川賞作家に遭遇できたりしてしまうのです!
もしも、Y様の作品をまだお読みでない方がいれば、ぜひぜひご覧くださいますよう。
その視点、その語り方、その空気感。
年代が同じということもあるからなのかもしれませんが、ひとつひとつのセリフや場面が、何気ないフリして、ビシビシ、胸のちょっぴり奥あたりに射し込んでくるのです。
奇しくもデビュー作の来秋の映画化が決まったようですね。
エッセイも、笑えて、泣けます。
Y様の詳細は下記サイトにてご確認を。
■長嶋有公式サイト:
http://www.n-yu.com/
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だいぶ長くなってしまいましたが、最後に、もうひとつ忘れてならないのが、Y様の父、Yローさん!
この方のスゴさも、とても私の拙筆では書き表せないため、下記、新著など、開いてみて下さい。
(我が舎には、おそらく日本に数冊もないだろう、著者サイン本があります!)
古道具ニコニコ堂のなんとなくコレクション
長嶋 康郎
新紀元社 2006-06-30
by G-Tools
もう、なんたって、「茂雄&一茂」より、断然「康郎&有」です、私は。