今年は庭の栗が豊作。
拾っても拾っても、ドサッ、ドサッと落ちて来る。
いつもなら小指の先っちょくらいしかない実しか取れず、煮ても焼いてもどうにもならん、という感じだったのだけれど、今年のはなかなかの粒ぞろい。
となれば、煮たり焼いたり、してみたくなる。
当初は、キレイな形のまま剥いて、甘露煮だ!
と勇んで始めた栗剥き。
・・・・・・・・。
いやぁ、ぶきっちょで気の短い人間には、コラ至難の業だということに気付き、さっさと作戦変更。
ナイフで真っ二つに割って、スプーンでほじくり出す。
それでも、ずいぶんと難儀なものだった。
いくら粒ぞろいとはいえ、ひとつから取り出せる中身はたかがしれたもの。
ちまちまちまちま..... キィィィィーーーっとなる。
だんだんあの可愛らしい風貌までにっくき敵に見えてくる。
いつしか独り言は「コノヤロ、コノヤロ」となる。
ダメですねぇ、現代人はせっかちで根気がなくて。
ザル一山をほじくるのに、小一時間ほどかかってしまう。
くり抜かれた残骸を前に、手はプルプル腱鞘炎状態、額にはうっすらと汗が浮かび...
まいったまいった。
こんな大変な思いをしてまでも、栗が秋の風物詩として人気なのは、やっぱり見た目の可愛らしさがあるからだろうな。
これがアボガドみたいにアバタ顔だったり、アケビみたいにちょっとグロテスクだったりしたら、ここまで愛されてないはずだ。
そうしてひとまず剥いておいたものを、今日、ペーストに煮てみた。
やっきになってる間は忘れていたのだけど、ワタシってば実は栗がゴロゴロしたお菓子があんまり好きじゃない(!)
モンブランも周りのクリームは好きだけど、ゴロンと入ってる場合はよけちゃうし、お正月の栗きんとんも、実じゃない部分ばかり食べていた。
それだけど、栗がジャムだったら、コレは大好物!
かつては、赤いギンガムチェックでおなじみのボンヌママンの栗のジャムを、3日で一瓶ペースで空けていたくらい。
そうだ、アレを作ろう♪というわけで、グラニュー糖に蜂蜜を加えてコトコト煮込む。
これは簡単。あっという間にペースト完成。
裏ごしは面倒だから、あえてツブツブ入りもヨシとして。
小さい瓶はお友だちへのお土産に。
さて、そのペーストを練り込んだパウンドケーキを、現在焼成中。
マスターのテイスティングに合格すれば、お店のメニューに仲間入り。
栗好きさん、いらっしゃ〜い。
麦小舎、明日・あさって、営業します。