(12日0:20am ちょっぴり加筆。)
近所の交差点2ヶ所の信号が、点滅から通常の赤黄青の点灯に替わり、北軽井沢も春に切り替わったようです(笑)。
(以前にも書きましたが、この町の信号は、冬期、昼間でも点滅になってしまうのです、幹線である国道のものなのに...。)
この切り替えが、毎年ある日突然なので、これが危ない。いつもの癖で突っ切ってしまいそうになるので。1日から、とか、キリのよい時にすればよいのに。
なにはともあれ、春に前進。(こんなことで? ええ、そうです。)
山のふもとの方では、ウグイスもきれいに啼き出しました。
ここまでは、北軽の話。
* * * * *
旅のつづき。ちょっとだけ。(でもないかも。)
友人宅と、リムリックの街に別れを告げ、次に向かうは同じく西部の都市、ゴールウェイ(Galway)。
移動手段は主要都市間を結ぶ中距離バス。アイルランドは、バスの交通網が行き届いていて、車がなくても町と町の移動には困らないことを発見。バスターミナルに行けば、Bus Eireann(バス・エーラン)というオレンジのラインが目印のバスが、各都市行きごとに次々と発車していく。チケットはあらかじめ窓口で。ドライバーが行き先も確認してくれるので、降りそびれる心配もなく安心。大きな荷物は車体下に入れられる。
ゴールウェイを目指す途中に、有名な観光名所、
モハーの断崖(Cliffs of Moher)がある。
スーツケース持参ながら途中下車し、立ち寄ってみる。
想像以上に近代的に整備されただだっぴろい駐車場の先に、小高い丘の内部をくり抜いて作られた面白い建物が! あとで調べてみると、これが今年2月に出来たばかりのビジターセンターであるらしい。
そこで大きな荷物も預かってくれ、一安心して、いざ断崖を目指す。ゆるやかな登りの遊歩道をしばらくいくと、その先が切り立った断崖絶壁。海面から200mの高さまで、垂直に削り取られたような断崖が、およそ8kmにわたって続く、その一部。いちばん高い見晴らしのよい場所には、オブライアン塔という遺跡が残っている。
この日は快晴。噂に聞いていた強風もほとんどなく、穏やかでうららかな景色。イメージしてきた、強風が吹き荒れて海面が荒々しく波打つ大西洋の姿からはほど遠く、ちょっぴり拍子抜け。観光にはうってつけだったけれど。
さらに、もうひとつ違和感が...。たしかガイドブックなどには、断崖ぎりぎりまで進めて、腹這いになって下を見下ろす人たちの姿が出ていたけれど、今は塀ができていてそんな際どいところまではいけないようになっている。
どうやら友人も話していたが、本当に毎年落下する人が絶えないそうなので、整備とあわせて防護壁も張られてしまったよう。
いよいよ大西洋を拝みにきちゃったんだー...と、しばらくエメラルドの空と海を眺める。遠くには、翌日訪れる予定のアラン諸島も見える。
そんな感慨をよそに、隣で母が「うちから見える景色と同じじゃん」と一言。まあ...たしかにね、両親の住む伊豆の海岸沿いも、こんな断崖が連なっているけれど...;。
ビジターセンターに戻って、次のバスを待ちながらランチ。センターには、モダンなカフェや博物館、お土産ショップなども併設され、安心して長居ができた。
モハーの断崖も含めたこの地域一帯は、バレン高原と呼ばれる石灰岩の丘陵地帯。(バレンとはもともとゲール語で「石の多い場所」とのこと。)
バスの窓から、大きな木のない痩せた牧草地と、それぞれの土地を区切る低い石積みの塀をひたすら見る。牧草地といっても、草の下には石がゴロゴロ見えている。ここまで緑にしたことも、大変な苦労だったのかもしれない。
石積みの塀は、なにもそんなに生真面目に区切らずとも、誰も奪い取ったりはしないでしょうに、と思うほど、ひょろひょろと、しかし頑固にどこまでも連なっている。
丘陵のどまんなかに、こんもりと地表が盛り上がったようなひときわ大きな石灰岩も見える。ちょっと今までに見た事のない光景だった。
ゴールウェイのバスターミナルに到着。予定しているB&Bが、町の外れにあることを知り、タクシーを捕まえる。ドライバーが、映画などですべての言葉尻に「ファッ○ユー」と付けるような(実際は全然そんなことはなかったけれど)黒人さんだったので、一瞬ヒヤリとしたけど、道に迷いながらも親切に目的地を探してくれて、荷物を降ろすのも手伝ってくれた。概して、アイルランドの人は優しい気がする。
荷物を置いてひと休みして、ゴールウェイの散策。大学もあり、若い学生で賑わう街だ。B&B近くにはヨットハーバーもあり、ちょっとしたリゾートの雰囲気。
夜は、食料品店で買って来たハムやサラダなど、デリをお部屋で食べる。こんなのが外食よりもホッとする時もある。
さて、翌日はさらに島の島を目指します。
