かたや山の畑で汗水流し、かたや山のふもとに出稼ぎへ。
週の前半は飛ぶように過ぎる。
先週末の荒れ模様を思うと恨めしくなるほどのお天気つづき。
日に日に緑がめりめり濃くなって、昨日と今日でも全然違う。
コナシの白、ヤマツツジのオレンジ。
山全体、森全体が、ぐぐーっと伸びをして、ゆっさゆっさと笑っている。
浅間の親分もちょっと威勢良く煙を吐いて、そんな森を見下ろして笑っている。
間違いなく、今がここいらが一番きれいな時。
おにぎり持って、ピクニックに行きたい気持ちをぐっとこらえて、車窓から盗み見る日々。
やっとこさ昼間自由になる一日を迎えたら、嘘のようなどしゃ降り....
見事なまでに、頑固に、夜になっても、降っている。完敗。
雨に濡れると、緑はさらに怖いように膨らむ。
滝みたいな峠道を流れ落ち、鮭のように逆流しながら、昼間出かけて帰って来たら、家の入口がトンネルみたいにこんもりとしていて驚いた。
明日晴れたら、またきっとさらに違う眺めになっている。
毎年のことだけど、変貌ぶりに新鮮に驚く。森は、すごい。
+ + +
夕方、明るいうちから家にこもれるのも久しぶり。
うっすら寒いから、炬燵でテレビ。相撲を見る。
白鵬は、もっか全勝中で綱取り目前、ということを知らずに眺めた目にも、明らかに漂う気迫がほかの力士とは違っていて、つやつやハリのある身体から青白い光が出ているようだった。
集中して、ノッているとき、ヒトもあんなふうに光るんだな。目が離せなかった。
対照的に、一匹オオカミ横綱のほうは、小さく萎んで見えた。
+ + +
自分への「GWがんばったね褒美」として買った本を、ようやく開いている。
いしいしんじさんの『みずうみ』。
時間も場所も縦横無尽に超越して、世界は見えない糸でつながっている。
ひとはそのなかで、ゆらゆら漂ったり沈んだり浮いたりしている。
「いま」とか「ここ」とかの概念が、あやふやになってくる。
あっちにこっちに収集つかなくなりそうなお話が、しんじワールドの場合、めちゃくちゃにはならない。
だてに三崎の魚やさんで店番してビール飲んだり、美味しい物を食べて幻のロバや猫と踊ってる訳じゃない。さすがだな、しんじさん。(当たり前か。)
+ + +
たまたま「みずうみ」つながりで、相方とみずうみに行く予定をたてていて、ちょっとうきうきしている。まだ先だけど。
近場の湖も、「みずうみ」に行く、と思ったら、特別な(ちょっと神秘的な)気持ちになる。
相方はもちろん釣りがしたくてたまらない。
私は、あれ、カヌーにのりたい、カヤックにのりたい、のです、唐突ですが。
カヌーとカヤックの違いもよくわかっていないけど。
バランス感覚もないし、泳げないけど、カヌー(カヤック)って乗れるものかしら。
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今週初めから、相方の手伝う畑ではレタスの収穫がスタート。
もいできたばかりの新鮮ぱりぱり、ミルクしたたるレタスが食べられる幸せ。
お店に出す野菜も、少しずつ北軽井沢産にシフトしていきます。
先週のマルシェで秘かにゲットした「bosabosa」さんのラフィアのバッグ。
丈夫で、たっぷり入るし、なんでもぽいぽい放り込みたい私にはぴったりの相棒。
最近はどこに行くにも一緒。
bosabosaさん、アリガトウ。