カレンダーが一枚めくれると、突然、まわりの景色まで新しくなったように見えるのが不思議です。
特に、残暑というものが存在せず、8月のおしまいにはパタリと律儀に夏も終わるこの場所では、8月から9月へ月をまたぐことは、そのまま季節の変わり目を意味します。
ここ数日、めっきり空気が入れ替わりました。
涼しい、というよりも、もう芯には冷たさも感じられるような秋の空気。(今日、夜でかけたときには、息が白かった。。)
少し名残惜しいようでもあるけれど、夏が終わることは正直ホッとするような...
町も少しずついつもののんびりさを取り戻しつつあります。
秋はいちばん好きな季節。
そのなかでも9月は、少しずつ空が高く澄んでいって、森にはいろいろな実がみのりだして、甘い香りがして、まだまだホントのオシマイの寂しさはなくて、この場所がいちばん気持ちよくなるとき。
ぬるま湯のなかでバタ足してたような8月から、ここでしゃっきりお腹の空気も入れ替えて、きたる月・季節を楽しみたいと思います。
余談ですが、9月は誕生月。
旧暦の表し方の「長月」という言葉が、ほかの月にくらべて色気がなくてつまらないなーといつも残念に思っていたけど、きけば「夜が日に日に長くなる...」という意味で「長月」なのですね。(今頃知りました...)
そう思ったら、悪くないのかもしれない。月や星も冴え冴えときれいになっていくしね。
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しゃきっと入れ替えて...と言い切った矢先、お店がまたしても予想外に忙しくなり(一時集中なのですが)、アワアワする間に一日が過ぎました。
やれやれ、なにも変わってないぞ。
相方が学生時代を過ごした町に、「名物生姜ラーメン!」を出すラーメンやさんがあります。(突然ですが。)
私も一度連れて行ってもらいました。(生姜ラーメンは、隠し味、とかではなく、どばーんとてんこ盛りに生姜が乗っていて、口の中がヒィヒィになりながら食べます。)
その店の奥さん(すでにおばあちゃん)は、いつも入口のガラガラの前の席にでーんと座って、頬杖つきながら、テレビのみのもんたの番組などを見ています。(私が行ったときもそうでした。)
注文を取るときだけ、なんとか重い腰をあげてやってきて、厨房の奥に「生姜ラーメンっ」と告げた後は、また所定の位置に戻って、でーんと、つまらなそうに「おもいっきりテレビ」を見続けます。
厨房の(姿は見えないが)主人(おじいちゃん)は、ラーメンをつくり、皿を洗い、出前注文の電話を受け、「あー、ちょっとだけ時間かかるけどー」と言って出前用のラーメンもつくり、ガラガラを開けて出前に出かけ、数分後にダッシュで帰って来る...
その間、おばあちゃんは頬杖をついたまま動きません。
描写が長くなりましたが、、、
これはある意味、私の理想です(笑)。
もちろん実際には難しいので、それくらいの気構えでいたいものだと。。
ちなみに、おじいちゃんのご主人の方が数年前に亡くなってしまいました・・・(黙)
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さてさて、明日こそしゃきっと余裕を持ってお迎えできますように。