浅間山麓をひときわ鮮やかに染めてくれた今秋の紅葉前線も、大きなマントを翻して、少しずつ山を下り始めた。
「あと少しだけ、待って〜」と、追いすがるように、不安定なお天気のなか、出かけた先々で焦ってカメラを構える。
木々が色を失っていくのを見るのは、一緒にそのほかのものまで連れ去られてしまうような、自分だけ置き去りにされてしまうような、おかしな焦燥感と寂しさとで落ち着かなかったここ数日。
(やっぱり大好きな店がなくなってしまうこととかも、関係していたのだと思う。)
でも、ひきずられるように訪ねた先々で、ささやかだけれど嬉しいコトに出会った。
悩みつつ、それでも丁寧に最高に美味しくいれてくれた一杯のカフェラテ。
こつこつとみずからの手で自分たちの未来のための居場所を作り続けるひと。
ひとつの区切りを終えて、さっぱりと潔く、腕まくりで笑う友人。
そのほか、訪ねれば、いつもの場所で、いつもと変わらず、笑顔を見せてくれるひとたち。
秋が過ぎても、ぴしっと清々しく凛々しい季節がやってくる。
葉が落ちてしまっても、そのぶん晴れた空から眩しい光が降って来る。
「終わる」ものがあれば、新しい「始まり」もきっとある。
そうして続いていく。
私は、自分の足が立っている場所で、うつむかず、はしゃがず、なるべく背筋はしゃんと伸ばして、たんたんと地面を踏みしめていけばいい。
....なんて。
お前は宮沢賢治か? 326か? ってなことになってますが、季節の変わり目によくある(?)症状ということで、お許しを。
さて、明日はようやく晴れて、びしっと寒そうです!
うしっ(気合い)。