最終日。
朝から雲ひとつないドピーカン!
連休はずっとお天気に恵まれたけれど、なかでも今日は風もなくぽかぽかの陽気でストーブもいらないほど。日中はずっと窓を開け放していられた。
こんな素晴らしい天気は久しぶり。雨女にしてはこれはもう最上の出来。お山も青空をバックに白い山肌がくっきりと。
このお天気だけで幸せな気持ちになって、午前中は薪割りをしたりデッキでごろごろ日向ぼっこ。
11時前くらいまではだぁれも来なくて、ほう、これは最終日に最初で最後のノーゲスデイとなっちゃうのか、、と腹をくくりかけていたら、そこからひらりひらりとお知り合い、初めての方、それぞれやって来て、そのあとはもう一息つけたと思ったら夕方になっていた。
ありゃまぁ。驚いた。ありがたい。ありがたい。
こんなふうになったのは夏の終わり以来ひさびさのことで、結局どたばたして、お待たせしたりきちんとご挨拶やお話ができなかったりした。
あー、これじゃあ、去年の終わりとなんにも変わっていないじゃないか。。
嵐のようにみんなは去って、5時前に看板をさげる。(いつものように「OPEN」と「CLOSE」をひっくり返すのではなく、看板ごと取り去る。これで、この建物が「お店」だったとは誰も気づくまい。)
庭のテーブルや椅子やハンモックも、たたんで寄せて片付けた。
日中の暖かさが嘘のように急激に冷え込む冬の黄昏時。
ガランとなった庭の向こうのお山の噴煙が夕焼けに染まってピンク色になり、だんだんオレンジがかって、そのうち木々のシルエットがくっきりして山の輪郭が薄く掴みきれなくなるまでを、手をこすりながら見ていた。
なんとか無事に終えられたことを、山の神様に感謝しながら。
たまたま予定が合っただけかもしれないけれど、こうしてお店が今日までと知って、やって来てくれる方たちがいて。
それも、聞けば遠方からだったりもする。
それは、嬉しいと同時に、よく考えたら怖いこと。
今日は、よくよく考え込む暇がないくらいで、よかった。
このあと、お店を閉めてから、よくよく考えて、あらためて怖い思いも感じて、そして3回目のスタートに備えたい。
+ + +
今年も4月からの8ヶ月、短い間でしたが、訪ねてくださって本当にありがとうございました。
たくさんの良い出会いに恵まれて、じたばたふらふらしながらも、ずっとずっと楽しい日々でした。
私たちを「楽しい」と思わせ続けてくれたみなさんに、ありがとう。
そうした出会いの場となってくれたこの場所に(山のふもとの小さな町のそれまた小さな小屋に)、ありがとう。
そして、8ヶ月間、黙々と何百というハンバーグのタネと手づくりパンの生地を捏ね続けてきた相方よ、お疲れさま。ありがとう。
あ、それから忘れちゃなりません。8ヶ月間、じっと幽閉されながら、縁の下ならぬ天井の上から、いつまでも段取りの悪いふたりを呆れながらも見守り続けた麦さん、お疲れさま。これからしばらくは週末もこの家はアナタの天下です。
また、この山の雪が溶けかかる頃に、どうぞお会いできますよう。
+ + +
お店を閉めたら打ち上げをかねて隣町まで出かけてレイトショーを観て廻るお寿司でも食べて....なんて思っていたのに、予想以上の嬉しい混雑にヘロヘロになり峠を下る気力なし。
友だちのお店に行って一杯、というのすら余力なし。
(ひそかに最近、大河ドラマ「風林火山」にハマっているから、という説もあり。)
ということで、コンビニで遅ればせながらのボジョレーヌーボーとおつまみと贅沢ハーゲンダッツを買って、帰って相方のハンバーガー(チーズプラス!)と一緒に食べて飲む。
むぅーっ、このハンバーガー、やっぱウマいのう!のう、信玄さん、謙信さん!!
地味ジミですが、しみじみ滋味...てな感じで、これはこれでシアワセな打ち上げとなりましたとさ。
ひとまず【完】!