吉祥寺の町を訪ねたのはいつ以来だろう。
学生の頃、井の頭公園に遊びに行ったり、「いせや」で呑んだりした後の記憶がほとんどないから、かれこれ10年ぶりくらいだったのかも。
ほとんど未知な町をひとり気ままに歩くのは気持ちよい。
大宮から特別快速で新宿経由で向かったら予想外に早く着き過ぎて、まだ町には午前中のゆるい雰囲気が残っていて。
コインロッカーに荷物を置いて、身軽になって大股で歩き出す。
駅前の賑やかなモール。開店直後の古本屋さんで読みたかった川上弘美の近作に出会えて、幸先よし。
デパートの建物をよけて、長閑な下町風の匂いにつられて進む。
細い路地が碁盤の目のように交差して、学生グループ、自転車に乗った若いお母さん、杖をついたおばあちゃんが行き交う。
イマドキのお洒落なお店と、銭湯や昔ながらの看板を掲げるテーラーや八百屋さんに魚屋さん、くずれかけたお家に○○荘と名のつくアパートなど。
新しいものと古いものが寄り添って混在している。
「路地裏」という響きが好きなので、しばらく嬉しく徘徊する。
輸入おもちゃショップでクリスマスムードを堪能し、紅茶専門店を覗き、老舗のお花屋さんでお祝い用の花束を作ってもらう(白い小さなバラを無造作に。「ウィット」という種類です、と可愛い店員さんに教えてもらう)。
ランチと休憩をかねて「
横尾」へ。
少年のコーラスのBGMが流れるしんとした空間にはじめはお客さんは私だけ。姿勢を正して(なんとなくそうなってしまう)そぼろごはんをいただき、チャイを飲みながら路地を行き交う人を眺める。
この心地よい感じは、ある程度「街なか」にないと出せないような。ぽっかりとどっしりとした浮遊感。いい感じ。
街のことを二三尋ねたときのお店の方の感じがまたよかった。「あれはどこだったかしらね」「ほら、あのドライフラワーのおじさんのとこ」(私??)「ああ、そうそう」。ニコニコ話して店を出る。
懐かしい人に会えるかな、と、オープンしたばかりの「
サンク・プリュス」ヘ。ご存知、原宿の人気ショップ「サンク」の2つ目のお店。
お店に立っていたのはオーナーHさんのご主人で「おひさしぶりです」とご挨拶。以前の職場の先輩でもあるオーナーHさんは名古屋に出張中とか。大活躍だなぁ。
開店祝いにお花をお渡しして山暮らしのことなど話し、整然と美しく並ぶ(でも冷たい感じはしなくて)店内を何周かぐるり。今使っているのとお揃いのキーホルダーをプレゼント用に買う。
Hさん、来年は森へ遊びにきてください。
もみじ市メンバーである友達に教えてもらった同じくもみじ市メンバー「
tatin」さんでウワサのチーズケーキをお土産に。後日いただいたら、濃厚なのにさっぱり、という初めての味にしみじみ。ひとりこつこつと焼くのはこれまた可愛いお嬢さん。お店も吉祥寺ならではの佇まい。おすすめ。
駅の裏側へぐるりと廻りこんで、「
Roundabout」。
お店全体が、すっきりとひとつのトーンに抑えられていて、空気が沈殿している。ひとりのオーナーの確かな「目」というフィルターがここまで完成されていると、素敵というのを超えて圧倒される。
今作っている小屋に使いたい古い金具などを特に物色する。
そろそろ夕闇が近づいて、仕上げは古本「
よみた屋」で。ちらりのつもりが古本に埋もれれば結局時間を忘れてかなり粘った。そのぶん収穫も♪(HP内の無理矢理な電話番号案内を見てみてください、笑)
以上、吉祥寺ミニトリップの覚え書き。
またあの路地裏を彷徨いに行きたいな。