原田郁子ちゃんの新譜『
気配と余韻』を繰り返し聴いている。
お隣町までびゅんと走って、一目散に飛んで帰って。
外では屋根からの水滴がぽたぽたと地面を打つ、静かな部屋で体育座りで聴く。
春の鈍い光がゆらゆら射すなかで、部屋中が水槽になったみたい。
なにかをしながら聴くBGMにはならない、程よい緊張感。
通して聴くと、美しい映画を一本観たか、もしくはちょっとした小旅行をしてきたような気分。
頭をからっぽにして、きれいな音とコトバだけで満たして。
あー、イイキモチ。
春の空へ、とまではいかなくても、3mくらい浮いて、たゆたってる感じ。
ゆらゆらと。ひたひたと。
公式サイトを見たら、期間限定で今、飛行機のなかでも聴けるんだそう。
空のかなたで聴けたらもっとイイキモチがするだろう。
飛ぶ予定の方はぜひ試してください。
初回限定ブックレットがまた可愛いのです。
クラフト紙の表紙にショッキングピンクの文字!絵本であり、コラージュあり。
奥付を見れば、デザイナーは有山達也さん。
なんだかもう、最近いいなと思うものはすべて有山さんで、私は彼の信者かしらんというほどに。(そういう方は多いと思いますが...。)
ブックレットは、また違う目線でしげしげ観察。こういう手もあるのね、フム。
その春の空には、豆粒みたいな昼間の月。(右のほうにぽちっと。)
それにしても、の、この陽気。
北軽井沢でも11℃。(二桁!?)
(お隣町では16℃。半袖のひとを見ました。)
朝起きてもストーブをつけずにいられたことをしばらくしてから気づく、しあわせ。
水道からの水、排水、それぞれが凍っていないか心配せずに洗濯機をまわせる、しあわせ。
まだら模様の山を見ながら窓を開けて車を走らせる、しあわせ。(幸い、花粉症には免疫があるようなので。)
でも、心のなかで、まだこれは「試されて」いるんじゃないかと疑ってかかってる。
あんな厳しかった寒さがぷいっといってしまうなんて。
まだまだ、うかつには喜べない。
クロ、サンボ。アンタたちもよくがんばったね。チビはどこへ行ったの?
【追記】
わたしが郁子ちゃんで気持ちよくなってるところに帰ってきた相方の手にも見慣れないCDが。
「アルバイト先のひと(ちょっぴり高齢)と話があっちゃってさー、ぜひ聴けって貸してもらっちゃった。」
ジャケットでにっこり笑う女性は、八代亜紀。。(それも、ベスト盤。)
いや、たしかにいいですけど、、ね。
そういや、前にちらりと「やっぱり演歌は八代亜紀だねぇ」と言ってたね。
お父さん譲り、、?
それぞれの春です。