冷たい雨の週末。
日中でも5℃ほどしかない春の初めのような寒さに、カーディガンをひっぱりだし、お店ではストーブも再登場。
「五月晴れ」と言うようにたしかに5月の晴天は清々しく気持ちがよいけれど、そういえばここでは5月に結構雨が降る。
去年の「地蔵堂マルシェ」の前後にも雨が降り、気温も低く、ヒヤヒヤしたっけ。
しとしと地面を打つ雨の雫を見ていると、地面にハラハラと舞うものが。
あまりに背高のっぽになりすぎて、いつも咲き出したことに気づかないアプローチの山桜が、静かに咲いて、静かに散り出していました。
控えめな山桜が散ったあとは、北軽井沢に住む人にとってはソメイヨシノのような花見の代名詞、コナシ(ズミ)が、こちらはだいぶ主張強く我も我もと咲き出します。
青空に真っ白なコナシの花が映えて、カッコウが鳴き出せば、ようやく寒さを心配しないでいい高原の春のはじまり。
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そんな静かな週末に、待ちわびたものが届きました。
雪に埋もれる季節にこっそりおそるおそる作り始めた麦小舎からお届けするリトルプレス。
タイトルは
『Forest & me.』(フォレストアンドミー、略して
フォレミ!)といいます。
タイトルにあるとおり、「森」で過ごす時間が楽しくなるような、「森」を目指す旅に出てみたくなるような、そんな想いをテーマにして、麦小舎をとりまく場所や人をご紹介する、小さな小さな本です。
A6サイズで40ページ。
「本」と呼ぶにはおこがましいような薄い冊子ですが、そこに個人的にお知らせしたいモノモノを、ぎゅぎゅっと詰めこんでみました。
もともとは、遠くからわざわざこの「麦小舎」を訪ねてくれる方たちに、お茶の時間の「もうひとつのお楽しみ」になれたらいいなという想いから作られたものです。
1杯のコーヒーを飲む間のお伴に。
ハンモックで寝転んで半分うとうとしながら読めるような。
まさにそんなボリュームの内容です。
日常と日常の隙間にぽっかりできた少しの時間になにげなく手にとっていただき、森での時間の手土産におうちまで連れて帰ってもらえたら、なによりの幸せ。。
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ここで、簡単に第1号のご紹介を...。
特集は「本とコーヒーをめぐる週末」。
まさに「まんま!」なテーマですが、軽井沢で訪れてほしい魅力的なブックカフェの案内や、「コーヒードリッパー」というツールを通じて珈琲への愛情を語る素敵な方のご紹介、珈琲と一緒に味わいたい本のセレクトなどを集めてみました。
巻頭のインタビューは、鎌倉在住のアーティスト小山千夏さん。実は北軽井沢にもご縁があり、ひょんなことからお近づきになれた小山さんのもとへ、(ずうずうしくもご自宅にお邪魔しつつ)お話を伺いに行ってきました。(自然体で明るい太陽みたいな小山さん。ますますファンになってしまいました!)
そのほか、数々の雑誌で活躍中のフォトグラファー・キッチンミノルさんによるフォトコラム。
森を楽しむ過ごし方として、インドア派には草木染めやお料理のレシピ、アウトドア派には周辺のハイキングマップなど。
大好きな友人たちを巻き込んだ連載や独り言コラムまで。
詳細は、まもなく麦小舎サイトのなかにアップします。
なかなかすぐにはこちらまでいらっしゃれない方で、でもどれどれ見てみようじゃないか、という奇特な(?)方のために、HPでもご注文を承われるよう準備もしております。もう少しお待ちください。
店頭での販売は、来週末の「地蔵堂マルシェ」より行ないます。
店頭でのお渡し分には、先着○名様にささやかな手づくりオマケもお付けしようと思います。(○の数字はこれからの内職の進み具合によります、笑)
また、マルシェには、『フォレミ』でご協力いただいた作家さんやお店の方も何名か駆けつけてくださり、出店やワークショップなども行なって頂く予定です。楽しみな企画が色々です。(このあと詳細はお伝えします!)
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今は、どどん、と、まとまって届いた冊子の束に、嬉しい気持ち半分、この子たちの行く末が心配な気持ち半分、、という気分...(汗)。
今回やり遂げられなかったことへの反省や、すでに次号に向けて「もっとこうしたい!」という想いなど、書き出したらキリがないのですが、今はひとまずカタチになったことを喜びつつ。
どうか一人でもたくさんの方のもとへ、届きますように。
この場を借りて、今回取材にご協力いただいた皆さま、製作に多大なる協力と励ましをくださったS社の皆さま、プライベートの時間を犠牲にしてまでワガママな発行人に全力で付合い素晴らしいセンスで誌面を作り上げてくれたデザイナーのMちゃん、そして背後で見守ってくれた家族へ、感謝の気持ちを捧げたいと思います。
本当に、どうもありがとうございました。