
世の中のお盆休暇はそろそろおしまい。
この町の賑わいも今日をピークにクールダウンしていく。
まだまだ残暑や夏の嵐は続きそうだけれど、どこかで「夏も終わるのかぁ」と、諦めのような、ほっとするような、いつものこの時期特有の気の抜けた気分にとらわれる。
「終わるのかぁ」というほど、この夏は営業をがんばれた訳でもなくて、それが尚更モヤモヤむずむずした今の気持ちにつながっているのかもしれない。
そんな「モヤむず」のせいで、営業中も当たり前のことができなかったり、リズムが悪く空回りして自分にイライラしたり、で、あんまり褒められた状況ではなく、トホホホホ。
この時期は、やっぱりどこか普段とは違う空気が全体に流れていて(こちら側がそう構えてしまうからなのかもしれないけど)、なんとなく巻き込まれてしまう。
そんなものに惑わされずに、いつどんなときでも、自分たちのペースを貫けるようになりたいんだけどなぁ。
こんなちっちゃな店のくせに、いっちょまえに秘かなスランプを抱えてみたり。
まだまださ、を実感する、3年目の夏。
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チャンピオンたちが次々に口にする「この日のために4年間がんばってやってきました」という言葉。
4年間という長い時間を、たった一日の勝負のためだけに費やすというのは、どういう心境なんだろう。
もちろん、時にはデートだってしてみたり、ちょっとした息抜きくらいは許されるのだろう。
だけど、常に頭の大部分は「この日に勝つ」ことが占めていて、楽しみよりは苦しみを選び続けてきたのだろう。
自分に課した「目標」をただ成し遂げるために。
この日に勝つことよりも何よりも(きっと最後の成績を左右するのは「運」もあるだろうから)その精神力の強さにただただ感服しながら、その人たちの笑顔や涙を観ている。
確固とした目標は、こんなにも人間を強くするんだなぁ。
ここで自分たちのことに置き換えるのはおこがましすぎるけれど....
小さくても、自分たちらしいお店を作ってみたい、という目標があった。
小さくて限られた時間だけだけれど、最初の目標はなんとかカタチにできた。
さて、次の目標は.....?
新しく始めてみたいこと、挑戦してみたいことは、お互い色々あるけれど、予算や時間的(肉体的?)になかなか進められず。。
そこで冒頭の「モヤむず」に戻る。。。ムムム。
しかしそこでグッと真剣に突き詰めようとせず、「まぁ仕方ないやね、そんな時は一杯」と、焼き鳥と生ビールに甘んじてしまうところが、凡人の情けないところ。
4年後の金メダルよりも、目の前の一杯。(旨いっ!)
うやむやに、やぶれかぶれに、開き直り気味の、3年目の夏.....。
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今まさに、目の前の目標に向かって格闘中の友人がいる。
人一倍大変な道を選んだけれど、そうしてがんばったことへの成果は、必ずカタチになって(たくさんの人の笑顔となって)返ってくるはず。
離れていて何もお手伝いできないけれど、心から応援している。
この町の風景すべてが、彼女たちを支えてくれますように。
話は逸れるけれど、体操男子を観て以降、『屈身のベーレ』という言葉が頭から離れない。
『屈身のベーレ』...。シャンソンか演歌のタイトルになりそうなその響きには、そこはかとない哀愁が漂うようで。。そんな風に思うのは私だけでしょうか。
♪屈身のベーレ、今はなき麗しの君よ、嗚呼!屈身のベーレ、ベーレ、ベーレ.....♪