麦小舎に暮らす
2018-12-26T14:30:09+09:00
linetta
森で、本と珈琲と__。
Excite Blog
小舎仕舞いについての(遅すぎる、そして少々長すぎる)ご挨拶
http://mugikoya.exblog.jp/27306582/
2018-12-26T14:25:00+09:00
2018-12-26T14:30:09+09:00
2018-12-26T14:30:09+09:00
linetta
お店のご案内
挨拶はあらためて…と言っておきながら、こんなにも時間が過ぎてしまいました。その間、北軽井沢には何度かの雪が降り、気づけば日中の気温がプラスにならない真冬日が当たり前のように続いています。
まずは、この秋、閉店のお知らせを(webやSNS上でのあまりにも簡単なものでしたが)して以降、短い時間にお店に駆けつけてくれたみなさま、さまざまなかたちで言葉を寄せてくれたみなさま。遅くなりましたが、ほんとうにありがとうございました。こっそりと、淡々と、静かにフェイドアウトしようと思っていたので、こちらでは特別なことも何も用意できなかったにも関わらず、いつものご近所さんから、数年ぶりの遠方からの方まで、思いがけない来店が続いて、すっかり慌てふためいてしまいました。せっかく来てくださったのに、ゆっくりお話もできなかったことも多く、申し訳ありません。こんなことならもう少し早く打ち明けておけばよかったなぁ…。ただ、おしゃべりのくせに、改まって「ありがとう」とか「さようなら」とかのやりとりがめっぽう苦手なので、このひと月くらいの期間が限界だったかもしれません(笑)。オープン日のたびに、頭が懐かしさやありがたさで風船のようにパンパンに膨らんで、11月はずっと地面から10cmくらい浮いたような心地で過ぎていきました。
そんなみなさんからももちろんたくさん聞かれたこと。どうして閉めることにしたのか。
ひとつは、3年前から(相方が木こりの道を選んだので)ほぼ完全にひとりで店に立つようになったことで変化が生じたこと。もともと週末に2日ほどのオープン。ひとりでももちろん自分の仕事と両立させて、やりくりできないことはありません。もっと忙しいお店をひとりでやり続けている方もたくさん知っています。ただ、この3年の間に、わたしの編集やライターの仕事や、そこから派生して調べたりまとめたりしてみたいことが少しずつ増えてきて、時間など物理的にも気持ちの面でも多くを占めるようになってきました。それにともなって、カフェを開くにあたっての作業が、ほんとうの「作業」というものになり始めてしまいました。もともと「麦小舎」という場所は、コーヒーや軽食を提供して、収入を得て、効率よく回して……を目的に開いたものではなく、森のなかに開かれた場所を用意することで、街では味わえない静かな(少しキザに言えば)創造的な時間を過ごせる場にしたいという思いがありました。そしてその思いは、この12年の間に、ささやかではあっても、当初わたしたちが思い描いた以上のかたちで、叶えられてきました。だからこそ、この1~2年、この場所に立つ自分の動きや感覚が、作業に追われ、現状をなんとか維持するだけでしかない状況になってしまっていることが、窮屈で、残念で、このままではいけないと考え続けていました。店主のその迷いや自信のなさみたいなものは、場の空気にも伝わってしまいます。
どこかぎくしゃくした思いを抱えながらも、閉めるという決断には至れずにいたところ、昨年から今年にかけて、建物にもあちこち不具合が見られるようになりました。もともと築30年近かった山小屋を、別荘から住宅へ、さらには兼店舗として手を加え、思えばこの建物にもたくさん無理をさせてしまいました。築40年を越えて、支障が出てくるのも当たり前。これからも何十年かわからないけれど住み続けていくためには、ここで一度、家として、住まいとして、じっくり手当てをしてあげたい。わたしたちも、週末のたびの来客を意識して、少しカッコつけて無理をして暮らすよりも、もともとこの山小屋がそうであったように、家族や親しい人にとっての親密で居心地のよい場所に戻してみてもいい頃なのじゃないか…、そう感じました。家と同じく年を重ねた存在がもうひとつ、いやもう1匹。「麦小舎」の影のシャチョー、猫の麦も15歳を過ぎ、まだまだ元気ではあるものの、週末のたびの幽閉生活を若い頃よりは嫌がるようになり、(お客さんのなかには、時折2階から聞こえる断末魔のような叫びを聞いた方も多いはず!)こちらにもそろそろ限界が来ていました。
以上が、ざっくりとですが、いま、なぜ、小舎仕舞いなのか、のコトの顛末です。12年といえば、干支もひとめぐり。小学生も大学生や社会人に。(実際にお客さんのなかにもたくさんいます!)何も変わっていないような気がするのは自分たちだけで、時間は着実に流れ、移り変わっていたのでした。寂しくないといったら嘘になりますが、でも、感傷的になりやすい自分にしたら意外なくらい、今はただたださっぱりと清々しい気分です。というのも、「麦小舎」という場所のおかげで、わたしたちが貰ったものが、両手に溢れる以上にたくさんあり過ぎるからです。いちばん大きいのはなんといってもこの場で出会えた、ひとり、ひとり。ときには汗もかいたりした企み事の、ひとつ、ひとつ。出会いに励まされ、紙の上に言葉を並べてみた、一枚、一枚。そうして、大好きな人たちと積み重ねてきた時間の、ひとひら、ひとひら。
それは、「いい思い出」などという言葉で片付けられるものでも、お店という形がなくなったら簡単に失われてしまうようなものでもありません。その、お金とも、地位とか名声とかともまったく次元の異なる「財産」は、12年の間に知らず知らず蓄えられた上に利子までついて、懐はたーんまりほっかほか!(株なんかと違って、突然ある日消えてしまったりもしません!)この「財産」が、これからもきっとわたしたちを守ってくれる。そう確信できるから、不安にも、寂しくも、ならないのです。
と、かっこよく〆ようと思いましたが、不思議なもので。閉じることを決めたとたんに、この場所を使ってやってみたい新たな思いつきが、すとん、と落っこちてきたりもするものです。「んもう、早く言ってくれれば!」と自分に毒づきつつ、ふと、それはそれでアリなのかもしれない、とも思います。定期的に扉を開けておくことは、これからはもうないだろうと思いますが、ある目的やテーマのために、特別に年に数回、部屋に空気を入れるようにこの場所を開放することは、おそらく、たぶん、きっと、やるような気がします。そしてわたし自身、この数年また新たに、より近しく、関わりを模索している「浅間北麓というこの特殊な土地の物語の発掘&編集プロジェクト(仮)」について、いよいよ本腰を入れてなんらかの形にして発表したり、興味のある方と共有していきたいと考えています。そんなお知らせもまたここでできればいいなあと思います。
長くなりましたが、ひとまずの区切りとして、ご挨拶させていただきます。
12年間、「麦小舎」という場を、愛して(というほどでもない場合は、気に入って(笑))、また、もしかしたらわたしたち以上に大切に思ってくださって、ほんとうに、ありがとうございました。これからも、もし、どこからともなくコーヒーの香りがしたり、梢の上をさわさわと風が吹き抜けていったり、懐かしい本に偶然再会したりしたような瞬間に、ふと、ここで過ごした時間のことを思い出してもらえたら、これ以上嬉しいことはありません。
どうぞお元気で。またいずれ、お会いしましょう。
2018年 師走も最後の週に白銀に輝く浅間山のふもとより
写真は、東京から駆けつけてくれた知人が、まさにラストデイを収めてくれたものを拝借。(Y.Hさん、ありがとうございます!)
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「麦小舎」クローズのご案内
http://mugikoya.exblog.jp/27199668/
2018-11-03T17:30:00+09:00
2018-11-03T17:42:06+09:00
2018-11-03T17:42:06+09:00
linetta
お店のご案内
あらたまって、かしこまって…とモジモジしているうちに11月になってしまいました。ここはさらっとお伝えすることに。
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《本とコーヒー 麦小舎》は、今シーズンをもってクローズいたします。
いつもの冬眠前の小屋じまいではなく、いったん、ほんとうの店じまいです。
突然のお知らせとなってしまい申し訳ないのですが、私たちのなかではゆっくりと時間をかけ、さらにさまざまなタイミングが重なっての、ごく前向きで自然な決断です。
まったくしめっぽい感じではありません!
ですので、みなさまも「あらまー」とは思われるでしょうが、ニコニコ、最後のひとときを楽しんでいただけたら幸いです。
詳しいことは、また長くなるので追い追い…(笑)。
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お知らせしているとおり、11/25までの金・土曜日+4日・25日の日曜日の営業です。
個展「Volcano」に加えて、キジブックスの古本まとめ買いセールも開催中です!
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最後にもう一度〜と思ってもらえたら嬉しいことですが、そうはいっても基本的にはひとり営業で、お席と用意できるメニューにも限りがありますこと、ご了承くださいませ。
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さてさて、明日の仕込みしましょう!
illustration by Yukako Manabe
(クローズのご案内のために、展示中のゆかちゃんにドローイングを描いてもらいました。麦とモモもいます!)
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Volcano(ボルケーノ)〜真鍋由伽子個展〜(9月22日〜11月25日)
http://mugikoya.exblog.jp/27089564/
2018-09-04T14:00:00+09:00
2018-09-04T14:22:27+09:00
2018-09-04T14:22:27+09:00
linetta
お店のご案内
わたしの従姪(いとこの娘のことをこう呼ぶのですね)である真鍋由伽子(日本画・版画)の個展を麦小舎で開きます。
芸大在学中からさまざまなアートイベントなどで注目を集めてきている”ゆかちゃん”。
身内だから、というわけでなく、ひとりのアーティストとしてわたし自身魅了され、尊敬し、多くの方にご紹介したくて。
テーマは「Volcano(火山)」。
彼女自身、幼い頃から通い続けているこの浅間山麓で感じたものを描き下ろしてくれます。
9月23日(日)には、オープニング企画として、彼女の双子の姉でお料理上手の”ゆりちゃん”が、おいしいごはんを用意してくれます。
こちらもどなたでも参加していただけますので、下記連絡先、または麦小舎までお知らせください。
展示は麦小舎がもっとも似合う秋いっぱい開催します。臨時オープン日もあります。
(詳しくは下記のスケジュールをご覧ください。)
ぜひ足をお運びください。
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夏の麦小舎バーガーまつり!
http://mugikoya.exblog.jp/27010134/
2018-07-26T21:35:00+09:00
2018-07-26T21:35:02+09:00
2018-07-26T21:35:02+09:00
linetta
お店のご案内
突然ですが、直前ですが、お盆期間、麦小舎バーガー復活祭を行います!
(おおげさですが、単にメニューにハンバーガーが再登場するだけです。。)
久しぶりにあの味、懐かしいな...という方、タイミングが合いましたらぜひ!
(事情により、ハンバーガーの提供はおそらく今回が最後となります!)
*8/11(土)、12(日)、13(月)の3日間、10:00〜15:00L.O.(10日(金)はお休みです。)*各日、なるべく数はご用意しますが、売り切れご免となります。
*オーダーが重なる場合はお待たせすることがあります。お時間には余裕をもってご来店ください。
*通常と同じく、5名様以上(お子様含む)のグループでのご来店はお断りしております。
*ペット連れのお客様は庭のお席のご案内となります(雨天時は利用できません)。
*ドリンクやスイーツのみのご利用ももちろんOKです!
お盆期間のため、軽井沢周辺は混雑するかもしれませんが、北軽井沢の森の奥はのんびりです。高崎・前橋など群馬側からのお客様は、国道145号または二度上峠経由にて。上田・長野など長野側からのお客様は、国道144号(鳥居峠)経由がおすすめです。お待ちしております!
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《中村 学 展》(be here now)にて古書販売のお知らせ
http://mugikoya.exblog.jp/26764273/
2018-05-08T13:07:00+09:00
2018-05-08T13:12:24+09:00
2018-05-08T13:12:24+09:00
linetta
お店のご案内
麦小舎はようやく今週末からオープンとなりますが、その今週末、もうひとつお知らせを。
軽井沢にある友人夫妻のギャラリー「be here now」で行われる、造形作家・中村学さんの展示会場に、キジブックスから本を少々お届けして販売します。
中村学さんの静謐な、でもどこかほの暖かい作品たちと呼応するような、そっと傍らに置いておきたくなる本を並べます。
南軽井沢と北軽井沢、新緑のドライブを兼ねて巡ってみてもらえたら嬉しいです。
・・・
『中村 学 展 〈土のhitogata〉』
5月12日(土)〜20日(日)(15日はお休み)
13:00〜18:00
会場:be here now
・・・
#beherenow #中村学 #麦小舎 #軽井沢 #古書 #art #oldbooks
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2018年の小舎びらき
http://mugikoya.exblog.jp/26640422/
2018-04-06T19:38:00+09:00
2018-04-06T19:41:17+09:00
2018-04-06T19:41:17+09:00
linetta
お店のご案内
駆け足の春到来にニンゲンたちは慌てふためいていますので、代わってアタシからお知らせを。
今期の麦小舎の小舎びらきは、GWを過ぎた5月11日(金)からとなりました。
家の一部に改装工事が必要となり、GWを工事期間に当てるためだそうです。
仮にも観光地。GWを休むだなんてもってのほか!とお叱りを受けそうですが、気まぐれは今に始まったことでもなく。「そう来たか」と、どうか広い心で許してやって頂けたら。
再開が遅くなるかわりに、6月以降は金・土曜日以外にも平日に開店日を増やす予定もあるとか、ないとか、ニンゲンたちは話しております。
こんなマイペースでよくやってられるもんだわとアタシは呆れていますけど、そんなことでひとつ、今シーズンもゆるっとお付き合いくださいませ。
よろしくお願い致します。
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#麦小舎
#小舎びらき
#ボスからのお知らせ
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11月の営業日&《「山の家クヌルプ」とエクリの本》について。
http://mugikoya.exblog.jp/26054688/
2017-11-02T17:00:00+09:00
2017-11-02T17:56:29+09:00
2017-11-02T17:55:02+09:00
linetta
お店のご案内
11月中の営業期間中(3〜4日、10〜11日)は、「『山の家クヌルプ』とエクリの本」と題しまして、
「ブックニック」にてご紹介させていただく予定だった出版社エクリさんの本を店内にて展示販売いたします。
「ブックニック」にご来場いただく予定だったみなさまには、どうぞお立ち寄り頂ければと思います。
晩秋のカラマツの黄葉とともに、お待ちしております。
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《ブックニック・ヒュッテ》のご案内
http://mugikoya.exblog.jp/25751137/
2017-09-28T09:30:00+09:00
2017-10-27T13:53:02+09:00
2017-09-28T09:55:22+09:00
linetta
お店のご案内
10/29(日)に予定しておりました「ブックニック・ヒュッテ」は、当日悪天候が予想されるため、中止とすることが決まりました。
予定していただいていた方には大変申し訳ございません。
なにとぞよろしくお願い申し上げます。
北軽井沢の秋の森で、本と触れ合うピクニック、「ブックニック」。今年は、「ブックニック・ヒュッテ」と題して、初心にもどり、麦小舎にて開催します。
ブックニック・ヒュッテ
秋の森の小さな古本市
日時
10月29日(日)
10:00〜17:00(古本市は15:30まで)
会場
本とコーヒー 麦小舎
庭と店内
*古本市は入場無料
*小雨決行、荒天中止
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<古本市出店者>
suiran と フリッツ・アートセンター
moutain bookcase
books moblo
mogra books
VALUE BOOKS | ブックバス
<おやつとfood>
ありんこ菓子店
麦小舎
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【特別企画】
『山の家クヌルプ』とエクリの本
詩画集やアートブックを中心に自家出版を行う東京・目黒の編集室「エクリ」。
この夏、発刊された『山の家クヌルプ』のスケッチや写真の展示をはじめ、
これまで手がけられた本の展示販売、
代表の編集者・須山実さんを招き、本づくりについて語り合う小さな茶話会を行います。
◎茶話会:
16:00〜17:00 | 参加費500円(お茶代)| 定員20名(予約優先)
参加申込みの方は、メール:mugikoya@gmail.com まで、
お名前・人数・ご連絡先を書いてお送りください。
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臨時休業のご案内
http://mugikoya.exblog.jp/24717740/
2017-07-03T10:00:00+09:00
2017-07-04T11:55:36+09:00
2017-07-04T11:53:18+09:00
linetta
お店のご案内
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麦小舎の日々のことは、instagram にて更新しております。
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トークイベント「写真『into the forest』の場合」田淵三菜×飯沢耕太郎
http://mugikoya.exblog.jp/24170792/
2017-05-12T23:30:00+09:00
2017-05-13T09:32:45+09:00
2017-05-13T09:32:45+09:00
linetta
お店のご案内
MUGIKOYA BOOK TALK
野生と一日。vol.01
「写真集 『into the forest』の場合」
- - 田淵三菜(写真家)× 飯沢耕太郎(写真評論家)- -
ひとつの表現活動を通して、野生と人との関わりを見つめていく「麦小舎」発ブックトークイベント《野生と一日。》
記念すべき第一回は、北軽井沢に暮らす写真家・田淵三菜さんと、写真評論家・飯沢耕太郎さんをお招きし、田淵さんのデビュー写真集『into the forest』が生まれるまでと、写真を撮ることで見えてくる野生の森の魅力についてお話をしていただきます。
開催日:2017年6月10日(土)時 間:13:00~15:30会 場:本とコーヒー 麦小舎定 員:25名参加費:1500円+1ドリンクオーダーご予約:Email:mugikoya@gmail.com(お名前、人数、お電話番号をご記載ください)
※写真集『into the forest』を当日お求めになりたい方は、お申込の際にお書き添えください。(お人様一冊。)
〈プロフィール〉 田淵三菜 [たぶち・みな]1989年、神奈川県生まれ。青山学院大学文学部史学科卒業。2012年、北軽井沢の森へひとりで移り住んだことがきっかけで、2013年より森の写真を撮りはじめ、写真表現をスタート。2016年、第二回入江泰吉記念写真賞受賞。2017年、写真集『into the forest』(入江泰吉記念写真賞実行委員会)出版。森の中で家族の記念写真を撮影する写真館「森の写真館3×7(サンナナ)」主宰。現在も北軽井沢を拠点に活動している。
飯沢耕太郎 [いいざわ・こうたろう]写真評論家。きのこ文学研究家。1954年、宮城県生まれ。1977年、日本大学芸術学部写真学科卒業。1984年、筑波大学大学院芸術学研究科博士課程修了。主な著書に『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書1996)、『私写真論』(筑摩書房2000)、『きのこ文学大全』(平凡社新書 2008)、『写真的思考』(河出ブックス 2009)、『きのこ文学名作選』(港の人 2010)、『深読み! 日本写真の超名作100』(パイインターナショナル、2012)、『きのこ文学ワンダーランド』(DU BOOKS 2013)、『現代日本写真アーカイブ 震災以後の写真表現2011-2013』(青弓社、2015)などがある。
森や自然を写したいわゆるネイチャーフォトはあまたあるなかで、写真集『into the forest』はなぜ、そしてどのようなアプローチで作られたのか。
写真評論の第一人者である飯沢さん(田淵さんの学生時代の恩師でもあります)の解説とともに、スライドを交えて、自由に語り合っていただきます。
“きのこ文学研究家”でもある飯沢さんならではの“森の愉しみ方”指南も飛び出すかも!
トークのあとは、お茶休憩をはさんで、参加者の方からの質問に答えるフリータイムも。
写真や表現に興味のある方には、特におすすめしたい内容です。
新緑がもっとも美しいこの時期、写真集の舞台である北軽井沢の森散策とあわせてお楽しみください。
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MUGIKOYA BOOK TALK
《野生と一日。》とは……
火山が生み出した浅間山麓の大地のすみっこに暮らしていると、
ときおり、〈野生〉という存在の圧倒的な力を感じます。
そこでは、人間なんてちっぽけ… どころか、居場所すら見つからない。
でもだからこそ、遠く離れてしまった〈野生〉に目を向けてみることで、
忘れてきたたいせつな何かに、もう一度出あえるような気がします。
《野生と一日。》は、
人の手による表現活動(物語や詩、写真、絵画、音楽など)を通して、
〈野生〉への糸口を、参加者とともに見つけていくシリーズトーク企画です。
今後も、さまざまな分野の表現者の方を招き、不定期に開催していきます。
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今週末は「敷島。本の森」
http://mugikoya.exblog.jp/24163948/
2017-05-10T18:00:00+09:00
2017-05-10T18:11:05+09:00
2017-05-10T18:09:42+09:00
linetta
お店のご案内
今週末、14日(日)は、毎年5月のお楽しみ、前橋の敷島公園で行われるブックマルシェ「敷島。本の森」に出店します。
広い松林と芝生の公園。近くには水遊びができるせせらぎやバラ園も。
一日中のんびりと、ピクニック気分で過ごせる古本市。
コーヒーやさんが並び、どこからともなく音楽や詩の朗読が聴こえてきたりします。
あまりに気持ちよく、店主も昼寝をしてしまいます。(経験者。)
今回は、北軽井沢のおともだち、写真家の田淵三菜ちゃんと並んでお店をします。
三菜ちゃんのデビュー写真集『into the forest』が気になっている方は、実物を見て、本人からも話が聞けるチャンスです。
初日の13日(土)は、京都の書店「誠光社」店主、堀部篤史さんのトークイベントも。
5月の気持ちよさをぜんぶ詰め込んだような、本と出会えるピクニック。
松林の片隅でお会いしましょう。
敷島。本の森
|日時|5月13日(土)・14日(日) 11:00 - 日没
|場所|群馬県立敷島公園 黒松林(上毛新聞敷島球場北側)
blog : http://suiranbook.exblog.jp
facebook : https://www.facebook.com/shikishimabooks/
※キジブックス+田淵三菜の出店は14日のみ。
*14日(日)は、近くの前橋テルサにて、高橋源一郎や穂村弘も登壇する萩原朔太郎を語るシンポジウムもあるみたいです。
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2017年、再開しました。
http://mugikoya.exblog.jp/24132461/
2017-04-29T17:30:00+09:00
2017-04-29T17:37:41+09:00
2017-04-29T17:37:41+09:00
linetta
お店のご案内
今年はいつもより少し遅れてとなりましたが、
昨日から「麦小舎」、再開しました。
今シーズンの営業日は、基本的に、金・土曜日の2日間となります。
営業日、もう少し増やせないかなと悩みましたが、
ひとりでの体制であることや、
編集・ライターのお仕事と並行しながらであることで、
無理なく続けていくことを優先して、このように決めました。
「なかなか行けないよ〜」という方も多いかと思いますが、
たまたまちょうどよくタイミングが合うときに、
お出かけいただけたら幸いです。
自家製ライ麦トーストを使ったオープンサンドプレート
(季節のサラダとグラノーラヨーグルト付き)の軽食もご用意します。
気まぐれ・日替りのトッピングをお楽しみに!
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GW期間中は、不定期オープンです。
5月3、4、5日の3日間は木こりの相方も在店するため、
恒例の「幻のハンバーガー復活まつり!」を行います!
オープン当時から人気だった「麦小舎バーガー」、
懐かしいなぁという方は、ぜひこの機会に。
(数に限りがありますので、売り切れの際はご容赦ください。)
営業日・アクセスなどは、こちらのページから。
北軽井沢はようやく草木が芽吹き始めたばかりです。
まだ肌寒いことも多いので、防寒も忘れずに。
今シーズンも、どうぞよろしくお願い致します。
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ぽっかりと。
http://mugikoya.exblog.jp/24081381/
2017-04-11T17:00:00+09:00
2017-04-11T18:25:53+09:00
2017-04-11T18:17:26+09:00
linetta
お店のご案内
4月に入り、うららかな日が続いたかと思うと、どっかりなごり雪が降ったり… と、一進一退の北軽井沢。
お店の再開に向けて、さあっ、と本腰を入れようと思うと、今日もまたまとまった雪で銀世界に逆戻り。
ジリジリしてしまいますが、そんななかでも一歩ずつ進めていくしかありません。
お知らせが遅くなりましたが、今シーズンの「麦小舎」は、4月28日(金)より再開します。
今季の営業日は、基本的に、金・土曜日の2日間とさせて頂きます。
(GW期間中などはイレギュラーのオープン日もありますので、「カレンダー」をご参照ください。)
日々のメニューは、ドリンク類のほか、軽食として「オープンサンドイッチプレート」、定番のプリンや新しいスイーツメニューをご用意します。
特別なおもてなしはできませんが、これまで同様、森のなかで本を手元に、ぽっかりとちょっといい時間を過ごせる場所にできればと思います。
ぽっかり、ぽっかり。
楽しみです。
お待ちしております!
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2016.12.28
http://mugikoya.exblog.jp/23746352/
2016-12-28T16:00:00+09:00
2016-12-28T16:27:27+09:00
2016-12-28T16:27:27+09:00
linetta
くらす
11月末、今年初めての本格的な雪と同時に今季の営業を終了してから、あっという間にひと月が過ぎてしまいました。
このブログの場で、きちんとお知らせもできていないままでしたので、「お店はまだやっていますか?」という問合せもいくつかいただき、申し訳ありません。
昨年あたりから、手元のスマホで簡単に操作できるSNSの手軽さにはまってしまい、ブログの更新がまばらに。
twitter や instagram では、ちょこちょこと日常のよしなしごとを綴ってはいますが、やはりSNS はあくまでSNS。
空き時間にいじれたり、即座に反応をもらえる楽しみもたしかにあるのですが、どうしても断片的・表面的な言葉や内容になってしまい、ひとつの考えや感情を、「書く」という行為を通して立ち止まってゆっくり掘り下げてみるということが、以前に比べてどんどん希薄になっているように感じます。(もともと思いつきの感情だけで走ってしまうタイプなのに、それがますますとなると… 。)
来年はもう一度このあたりのこと(SNSとの付き合い方や、「どの場で、誰に、何を伝えたいのか」など)整理して見極めたいと思っているのですが、今日はひとまず今年一年のことを簡単に振り返っておこうかと。
(あくまで私個人にとっての、ですが)今年2016年は、これまでと較べて少し「風向きが変わった」一年でした。
具体的にいえば、ちょうど去年の今ごろからゴソゴソと動き始めていた地元・北軽井沢から発信するフリーペーパー(今風にかっこよく言えば「ローカルメディア」!)の発行に携わるようになったこと。と、それに付随して広がった人間関係や、これまでとは違った視点など、もろもろをひっくるめての「風向き」です。
フリーマガジン『きたかる』は、昨冬から活動が始まり、春、夏、秋、と、これまでに3号を発行することができました。
『きたかる』の目的は、私自身が愛してやまないここ北軽井沢の隠れた魅力(場所、歴史、人も含めて)の発掘と発信です。
北軽井沢暮らしが10年を過ぎる頃から、どこかで本格的に手をつけなくてはいけないことだと(勝手に)思いを強くしていたところだったので、そんな機会が舞い込んできたのは、とても嬉しくありがたいことでした。
実際に作り始めるにあたって、尊敬すべき才能にあふれたメンバーと出会えて、この一年でぐっと濃密な時間を過ごせたこともとても大きな変化でした。
小さなお店の店主&フリーのライターという立場的に、組織や集団というものに属さず、ソロでの活動がしばらく続いていたこともあって、ひとつのチームを組んで何かを作る楽しみも、久しぶりに味わうことができて。(本来、私はきっとこっちの場所のほうが合っているのではないかとも思います。)
そして、取材や製作を通じて、ただ暮らしていてもなかなか出会うことのなかった、北軽井沢に住むひとや、この場所に縁あるひととも、少しずつですが接点を持つようになり、距離が近くなったり、幅が広がったり。あらためて、ここにはこんなに個性的で面白いひとがたくさんいたのか、とびっくりさせられてばかりでした。
移住してきてこれまでの10年間、人づきあいよりも大自然のなかで暮らせることにばかり喜びや楽しみを求めていて、それもそれで楽しく今でも気持ちの大半を占めてはいますが、一方で、人と交わることで知ること・見えることの大切さにも、ようやく気づけたような気がしています。
けれどもちろん、人と交わるということは楽しいばかりではなく、厄介だったり面倒なことも運んできます。
今までは、森の中の小さな小屋で、自分の気の合うひとたちとだけ、気の合う話をして笑っていればよかったのに、突然、思いもよらぬ考えをぶつけられたり、聞きたくなかった話も耳に飛び込んできたりします。
ときどき、「あぁ、この居心地のよい場所で気楽にしていたかったなぁ。調子にのってひょこひょこ出て行くんじゃなかったなぁ、このおっちょこちょいめ… 」と思ったこともありました。
でも、逆を言えばそういう経験こそ、この場所での私の暮らしに足りなかったものなのかもしれません。
この山麓の村に、天国のように爽やかで美しい6月と、地獄のように長く凍える2月があるように、ある場所で生活するということは甘さも酸っぱさも苦さもある。
ただただ美しくてきれいな場所や土地なんて、きっとどこにもない。
苦さや酸っぱさも味わった上で、それでもやっぱりここが好きなんだ、と言えたときに、また違う景色が見えてくるのかもしれない。
実際、今もまだ真っ只中の渦中にいるので、偉そうなわかったようなことは言えないのですが、少なくとも去年の年末に見えていなかったものが、一年後の今はうっすら見えるようになっている。
だから、来年以降のこれから、どんなふうな景色が見えるようになるのか、今はすごくシンプルに楽しみでなりません。
そんなふうに楽観的に思えるのも、やっぱりここ北軽井沢という土地が、人間のちっぽけなあれこれを笑い飛ばしてくれるようなおおらかさと、とてつもないパワーを秘めているからだと思います。
少々思うようにいかないことや悩むことがあっても、雲の切れ間から目の前にドーーーンと浅間山が姿を現せば、モヤモヤなんて一瞬で吹き飛ばしてくれる。
この大地の力は、ほんとに最強の味方です。
うしろにこんなでっかい存在がついていてくれるのだから、ちょっとくらい失敗したってヘマしたってどうってことない、どうにかなるさ!と。
浅間山には、「おいおい、自分の能力や努力の足りなさを勝手にこっちに押し付けんなよ。甘えてんじゃねえ!」と怒られて、来年あたり一発どかんと来ちゃうかもしれませんが!
こんなふうに少し風向きの変わった一年。
もうひとつ同時に、特に店をクローズしてからこのひと月に考えていたことがあります。
それは、居場所から外に出てみたことと、矛盾しているような、でも並行してあることでもあるのですが、外に踏み出してみたからこそ、自分の居場所__つまり「麦小舎」という場所を、あらためてもう一度、組み立て直してみなければ… ということです。
それについては、もう長くなってしまったことだし、また次回(たぶん新年明けたら?)... 。
やっぱりときどきはこうして、思いを書き留めておくことも大事だな。
きっと、後から振り返ったときのためにも。
日々のことも、ちょっとずつまたこちらに戻していこうと思いますので、これからもたまに覗いてみてもらえたらと思います。
それまでの間の日常や北軽井沢の風景は、よければこちら▼をご覧ください!
https://www.instagram.com/asakomugi/
それでは、2016年も、無事に、健康に、おおむね楽しく笑って過ごせたことに感謝しつつ。
みなさまもお元気で、よい年をお迎えください!
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10年目の秋の日のこと。
http://mugikoya.exblog.jp/23599335/
2016-11-06T11:00:00+09:00
2016-11-06T11:40:48+09:00
2016-11-06T11:40:48+09:00
linetta
くらす
落葉が進み、空がだいぶ広くなってきました。
この秋の黄葉は、出足も遅く、長雨の影響で早くに枯れてしまった木も多く、なかば諦めていたのですが、眺めていると面白いことに気づきました。
同じ樹種でも、タイミングを見計らってパッときれいに色づくものもあれば、早々に枯れて散るもの、今ごろのんびり色づき始めたものもいたり、とても個性的。
黄葉でも新緑でも、つい森全体で眺めてしまいますが、木、一本一本にも性格や個人差(個木差?)があるということを改めて気付かされます。
もう少しこの景色を眺めていたいけれど、木々の向こうには薄く雪をかぶった浅間山…。(今年は11月1日ぴったりに初冠雪しました。)
もう次の長い長い季節がそろりそろり、忍び寄って来ています。
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慣れないイベントに張り切ってしまった10月。
お祭りが過ぎたあとは、いくつかの仕事に追われながらもなんとなく抜け殻のようにぼんやり。
お礼とご報告も、こんなに遅くなってしまいました。
まずは2年ぶりの開催となった「ブックニック」。
今年は体育の日の1日のみの開催でしたが、お天気にも恵まれ、本と、本を楽しむ人たちとともに、無事和やかに行うことができました。
これも、参加してくださった本屋さんの仲間たちと、ご来場いただいたお客様のおかげです。
他のこうしたブックイベントに較べたら、規模も小さくこじんまりとしたものですが、逆にこれくらいの雰囲気がゆっくり楽しめるとお客さんには言ってもらえたり、本屋さんからは「ほんとうに本が好きな方たちがじっくり選んでくれるのが嬉しい」という言葉をもらいました。
回数を重ねても、なかなか手作り感が抜けず、進歩がないことが気がかりだったので、そう言ってもらえることはとてもありがたく、思い切って再開できてよかったなと思います。
もちろん改良していくべきところはまだまだありますが、あまり何のために、とか、こうあらねば、と難しく考えず、シンプルに「本との出会いは愉しいもの!」という思いを、少しでも多くの人と分かち合える場になれたらいい。あらためてこの1日を通してそう感じました。
また来年以降も、そんな小さな本に集まる輪をつくっていければと思います。どうぞご一緒してくださいませ。
そしてもうひとつ。前日に行った麦小舎10周年感謝祭のマルシェとライブ「10年目の秋の森で。」
こちらは朝まで雨が残り、マルシェやライブ会場を急遽変更するなど、少しバタバタとはなりましたが、この日も私たちにとって記念すべき、忘れられない1日となりました。
マルシェを一緒に盛り上げてくれたのは、麦小舎のこれまでの10年間を、近くから遠くから見守ってくれた方々ばかり。
そんなみなさんですから、始まる前から私たちも大船に乗った気持ちでお任せしっぱなしだったのですが、迎えた当日、それぞれ忙しいにも関わらず個々のすばらしい作品や商品、おいしいモノを用意して、一緒にお客さんを迎えてくれました。
スペースも十分ではなかったり、寒かったりというコンディションのなかでも、終始笑顔で、今この時間を一緒に楽しもうと自然にふるまってくれる。
そのおかげで、小さな店の店内で、庭の片隅で、こじんまりとではあるものの、温かなやりとりや寛ぎの場が生まれました。
後半は、9年前の麦小舎での初ライブ以来、何度となく訪れてくれているtico moonのおふたりによるライブ。
結成15周年を迎えるおふたりの新しいアルバム「arietta」の収録曲を中心に。
9年前は9月なのにとても寒い日で、凍える手を温めながら演奏してくれました。
あのときの胸がいっぱいになった気持ちを今も覚えています。
そして今、3年ぶりに聴くおふたりのハーモニーは、あの日のドキドキとはたしかに別の、頭と胸だけでなく、もっと手や足の先の隅々までじわじわと染み込んでいくような、これまた初めて味わうざわめき。
それまで、10年という月日をあまり意識したことはなかったのですが、同じひとつの場所で聴く音楽の響き方の違い、自分の受け止め方の違いに、形には残らない年月の積み重ねというものの手触りを初めて感じられたような気がしました。
親しい人たちと、美しい音楽と、たくさんの温かい言葉に彩られた一日。
数年ぶりというお客さんにも会えたのも嬉しかったこと。
私たちだけでは決してつくることのできない時間。
同時に、10年前のこの場所でもたぶん作れなかった空間。
感謝祭と銘打っておきながら、感謝すべきギフトをもらってしまったのは私たちのほう。
困っちゃうな。またこの恩返しのために、10年がんばらなくてはならない!
この一日を、「森の写真館」の三菜ちゃん・章三パパの親子カメラマンが、一冊のアルバムに綴じてくれることになりました。
(アルバムは完成したら、この日お世話になった皆さまにもお配りします。)
サンプルでもらったなかからのワンショット。
これが10年目の今の私たち。おかげさまでこうして笑って、ここにいます。
これからも笑って、ここにいたいです。
秋の2日間、ご来場のみなさま、協力いただいたみなさま、ほんとうにありがとうございました。
お祭りは終わりましたが、麦小舎の今季の営業は11月いっぱいまで。
今月はいつもののんびりオープンをしながら、秋から冬へ、いちばん美しい大好きな季節をゆっくり楽しもうと思います。
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